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2018/02/08

和漢三才圖會第四十一 水禽類 鸊鷉(かいつぶり)

Niho

かいつぶり 水𩿤 䴇𩾚

にほ    須蠃 油鴨

      刀鴨

鸊鷉

      【和名邇保

       俗云玆保

       又云加以

ピツテイ   豆布利】

 

本綱鸊鷉湖溪多似鳧而小大如鳩蒼白文多脂其膏塗

刀劔不鏽其脚如鴨脚而連尾不能陸行常在水中人至

卽沉或擊之便起其類甚多大者謂之鶻鸊也

 夫木白波の打出の濱の秋霧に絶えずもの思ふにほどりぞなく高遠

△按鸊鷉俗用鳰字但字之誤矣【音冬】好入水食似鳧

 而小【和名邇保】其頭赤翅黑而羽本白背灰色腹白觜黑而

 短掌色紅也雌者稍小頭不赤爲異肉味有※氣不佳

[やぶちゃん注:「※」=「燥」-「火」+「月」。]

 

 

かいつぶり 水𩿤〔(すいさつ)〕

にほ    䴇𩾚〔(れいてい)〕

 須蠃〔(しゆら)〕

      油鴨〔(ゆうあう)〕

      刀鴨

鸊鷉

      【和名、「邇保〔(にほ)〕」。

      俗に、「玆保〔(じほ)〕と云ひ、

      又、「加以豆布利〔(かいつぶ

ピツテイ  り〕」と云ふ。】

 

「本綱」、鸊鷉、湖-溪(みづうみ)に多し。鳧〔(かも)〕に似て小さく、大いさ鳩のごとし。蒼白の文〔(もん)〕あつて、脂〔(あぶら)〕、多し。其の膏を刀劔に塗れば、鏽(さび)ず。其の脚、鴨(あひろ)の脚のごとくして尾に連なり、陸行すること、能はず。常に水中に在りて、人、至れば、卽ち、沉む。或いは之れを擊てば、便〔(すなは)〕ち、起く。其の類ひ、甚だ多し。大いなる者、之れを「鶻鸊〔(こつへき)〕」と謂ふ。

「夫木」白波の打出の濱の秋霧〔(あききり)〕に絶えずもの思ふにほどりぞなく 高遠

△按ずるに、鸊鷉〔(にほ)に〕、俗、「鳰」の字を用ふ。但し、〔これ、〕「」の字の誤りか。【音、「冬」。】、好みて水に入りて食ふ。鳧〔(かも)〕に似て、小さし【和名、「邇保〔(にほ)〕」。】。其の頭、赤く、翅、黑くして、羽の本、白く、背は灰色。腹、白く、觜、黑くして短し。掌の色、紅なり。雌は稍〔(やや)〕小さくして、頭、赤からず、〔それを〕異と爲〔(す)〕。肉味、※-氣〔(なまぐさきかざ)〕有りて佳ならず。

[やぶちゃん注:「※」=「燥」-「火」+「月」。]

 

[やぶちゃん注:鳥綱 Avesカイツブリ目 Podicipediformesカイツブリ科 Podicipedidaeカイツブリ属カイツブリ亜種カイツブリ Tachybaptus ruficollis poggei(南大東島には固有亜種ダイトウカイツブリ Tachybaptus ruficollis kunikyonis が生息)。ウィキの「カイツブリ」より引く。『日本では、本州中部以南では留鳥として周年生息するが、北部や山地のものは冬に渡去することから、北海道や本州北部では夏季に飛来する夏鳥となる』。全長は二十五~二十九センチメートル、翼開長四十~四十五センチメートル、体重百三十~二百三十六グラムと、『日本のカイツブリ科のなかではいちばん小さい』。『尾羽は非常に短く、外観からは』、『ほぼ判別できない。翼の色彩は一様に黒褐色。嘴は短めで』、尖り、『先端と嘴基部に淡黄色の斑がある。虹彩の色は、日本の亜種は淡黄色』を呈する。『夏季には夏羽として頭部から後頸が黒褐色で、頬から側頸が赤褐色の羽毛で覆われる。体上面は暗褐色。また嘴の色彩が黒く、斑が明瞭。冬季には全体として淡色な冬羽となり、頭部から体部にかけての上面は暗褐色で、下面は淡褐色。頬から側頸も黄褐色の羽毛で覆われる。嘴の色彩は暗灰色で、斑が不明瞭。幼鳥は頭部や頸部に黒や白の斑紋が入り、嘴の色彩が赤い』。『足は体の後部の尻あたりから生えており、歩くには非常にバランスが悪いが、足を櫂のように使って潜り泳ぐ』。グーグル画像検索「Tachybaptus ruficollis poggeiをリンクさせておく。

 

「打出の濱」滋賀県大津市松本町付近の古地名で歌枕。ここ(グーグル・マップ・データ)。「うちいでのはま」ともいう。現在は琵琶湖岸の埋立て造成地となってしまった。「枕草子」に「濱は打出濱」とあり、「大和物語」には宇多天皇が石山詣の際、この浜に行在所(あんざいしょ)を設けたとする記載が出る。「拾遺和歌集」の「近江なる打出の濱のうち出でて恨みやせまし人の心を」(読み人知らず)の歌は殊に知られる(ここは小学館「日本大百科全書」に拠った)。

「高遠」藤原高遠(天暦三(九四九)年~長和二(一〇一三)年)。清慎公実頼の孫。参議斉敏(ただとし)の子。参議藤原斉敏(ただとし)の子。「中古三十六歌仙」の一人。藤原公任は従兄弟。笛の名手であったという。

「※-氣〔(なまぐさきかざ)〕」(「※」=「燥」-「火」+「月」)。「※」は「腥」と同義と思われるので、かく訓じた。]

 

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