栗本丹洲自筆巻子本「魚譜」 方頭魚 (アカアマダイ)
方頭魚【和名オキツダイ アマタイ】
[やぶちゃん注:国立国会図書館デジタルコレクションのこちら(「魚譜」第一軸)の画像の上下左右をトリミングして用いた。本図の魚は、本巻子本の二枚目に出たのと同じ、
条鰭綱スズキ目スズキ亜目キツネアマダイ科 Malacanthidae(アマダイ(甘鯛)科 Branchiostegidae)アマダイ属 Branchiostegus
の一種であるが、これは頭部の形状と色彩から見て、所謂、「グジ」、
系スズキ目スズキ亜目アマダイ科アマダイ属アカアマダイ Branchiostegus
japonicus
に同定する。「神港魚類株式会社」公式サイト内の「日本の旬・魚のお話」の「甘鯛(あまだい)」によれば、江戸時代に出版された『海魚考』(関西の出版物か)によると、『屈頭角(くずな)』で、『頭がケッタイにして屈(こご)むがごとし。故にクヅナと名付く』とし、『クジはクヅの転音なるべし』とあり、また、『「方頭角(くずな)」とも書き、頭が四角状をしていることを方頭(くず)と呼ぶことからとも言われている。いずれも形からきた命名』とある。但し、他にも『タジ(福井・石川)、グジ(京都・和歌山)、グチ(富山)』の呼称があるが、『これらの言葉は痘痕(あばた)の意味で、この魚の顔面の不定形斑紋をいう』という別説も掲げられてある。さらに、ここに出る「オキツダイ」についても、これは『興津鯛(静岡)』で『「おきつ」という奥女中が、家康公にこの魚を献じて賞味されたからとも、興津』(静岡県静岡市清水区の地名。この附近(グーグル・マップ・データ))『方面に多く産することからともいう』とある。]
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