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2018/10/30

和漢三才圖會第四十三 林禽類 百舌鳥(つぐみ) (ツグミ)

Tugumi

 

つくみ      反舌 𪆰

         舎羅【梵書】

百舌鳥

 鶫【音東】 馬鳥

        【和名豆久見】

ヘツシヱツニヤウ

 

本綱百舌鳥居樹孔窟穴中狀如鴝鵒而小身畧長灰黑

色微有斑喙亦尖黑行則頭俯好食蚯引立春後則鳴

囀不已夏至後則無聲十月後則藏蟄人或畜之冬月則

死此鳥陰鳥也能反舌囀又如百鳥聲故名百舌反舌周

書月令芒種後十日反舌無聲謂之陰息

按百舌鳥【俗云眞豆久見】狀如鸜鵒灰黑色京師毎除夜炙

 食之爲祝例矣倭名抄用鶫字又一名馬鳥【字義未詳】然其

 馬鳥又誤今稱鳥馬

 

 

つぐみ      反舌

 𪆰〔(かつかつ)〕

         舎羅【梵書。】

百舌鳥

 鶫【音、「東」。】

         馬鳥〔(まてう)〕

        【和名、「豆久見」。】

ヘツシヱツニヤウ

 

「本綱」、百舌鳥、樹〔の〕孔・窟穴の中に居〔(を)〕り。狀、鴝鵒〔(くよく)〕のごとくして小さく、身、畧(ほゞ)長く、灰黑色。微かに斑有り。喙も亦、尖り、黑し。行くときは、則ち、頭を俯す。好んで蚯引(みゝず)を食ふ。立春の後、則ち、鳴き囀り〔て〕已まず。夏至の後、則ち、聲、無し。十月の後、則ち、藏蟄〔(あなごもり)〕す。人、或いは之れを畜ふ。冬月には則ち、死す。此の鳥、陰鳥なり。能く、舌を反〔(かへ)〕して囀る。又、百鳥の聲のごとし。故に「百舌〔ひやくぜつ〕」「反舌」と名づく。「周書」の「月令〔(がつりやう)〕」に『芒種の後、十日、反舌、聲、無し。之れを「陰息」と謂ふ』〔と〕。

按ずるに、百舌鳥【俗に「眞豆久見〔(まつぐみ)〕」と云ふ。】の狀〔(かたち)〕、鸜鵒〔(くろつぐみ)〕のごとく、灰黑色。京師、毎除夜に之れを炙り食ひ、祝例と爲す。「倭名抄」、「鶫」の字を用ふ。又、一名「馬鳥」【字義、未だ詳かならず。】。然れども、其の「馬鳥」を又、誤りて、今、鳥馬(ちやうま[やぶちゃん注:ママ。])と稱す。

[やぶちゃん注:スズメ目ツグミ科ツグミ属ツグミ Turdus eunomus 及びハチジョウツグミ Turdus naumanniウィキの「ツグミ」によれば、中華人民共和国南部・台湾・日本・ミャンマー北部・ロシア東部に分布し、『夏季にシベリア中部や南部で繁殖し、冬季になると中華人民共和国南部などへ南下し』、『越冬する』。本邦には『冬季に越冬のため』、『飛来(冬鳥)する』。『和名は冬季に飛来した際に聞こえた鳴き声が』、『夏季になると聞こえなくなる(口をつぐんでいると考えられた)ことに由来するという説がある』。全長二十四 センチメートル、翼開長三十九センチメートル。『色彩の個体変異が大きく、ハチジョウツグミとの中間型もいる』。『嘴の色彩は黒く、下嘴基部は黄色』。『後肢の色彩はピンクがかった褐色』。『頭頂から後頸の羽衣は黒褐色、背の羽衣は褐色』。『喉から胸部は淡黄色、胸部から腹部の羽衣は羽毛の外縁(羽縁)が白い黒や黒褐色』。『尾羽の色彩は褐色や黒褐色』。『翼の色彩は黒褐色で、羽縁は赤褐色』。『雌雄ほぼ同色である』。『平地から山地にかけての森林、草原、農耕地などに生息する』。『越冬地では』、『まず山地の森林に群れて生息し、その後に平地へ移動し分散する』。『鳴き声(地鳴き)が和名の由来になったとする説(この場合』、「ミ」は『「鳥」や「群れ」を指す』「メ」が『なまったとされる。)もある』。『食性は雑食で、昆虫、果実などを食べる』。『農耕地や河原などの開けた地表で採食を行う』。一方、ハチジョウツグミは『夏季にシベリア北部で繁殖し、冬季になると中華人民共和国北部へ南下し越冬する』。『日本では冬季に越冬のため』、『少数が飛来(冬鳥)する』。『和名は八丈島で捕獲されたことに由来する』。『上面の羽衣は緑褐色や灰褐色、黒褐色』。『下面の羽衣は赤褐色や赤みを帯びたオレンジ色で、胸部から腹部は羽縁が淡褐色』。『尾羽の色彩は赤褐色や赤みを帯びたオレンジ色で』、『中央尾羽の色彩は黒い』とある。

「鴝鵒〔(くよく)〕」大変、困るのであるが、「鸜鵒(くろつぐみ)(ハッカチョウとクロツグミの混同)」で見たように良安は「ハッカチョウ」と「クロツグミ」を混同している。しかも更にさらに困ったことに、良安はこれ以前に「原禽類 吐綬雞(とじゆけい)(ジュケイ類)」その他で、「鴝鵒」を「ヒヨドリ」(スズメ目ヒヨドリ科ヒヨドリ属ヒヨドリ Hypsipetes amaurotis)とも誤認してしまうという致命的なミスを犯してしまっているのである。これは「本草綱目」の記載であり、これはヒヨドリでもクロツグミでもなく、スズメ目ムクドリ科ハッカチョウ属ハッカチョウ Acridotheres cristatellus を指すと考えねばならないのである。

「十月の後」十月過ぎて。

「舌を反〔(かへ)〕して囀る」これは、鳴き声よりも、彼らが地上で摂餌する際、そり返るように胸を張って立ち止まる様子からの、それではないか? そもそも、どうも「百鳥の聲のごとし」『故に「百舌〔ひやくぜつ〕」』というのは納得が行かない。そんな物真似の天才ではない。寧ろ、他の鳥の真似を非常に器用によくするのは、私にとっての真正の「百舌」=スズメ目スズメ亜目モズ科モズ属モズ Lanius bucephalus である。時に、序でにフライングして言ってしまうと、良安が命名の由来は解らないとしている、ツグミの異名である「馬鳥」(まちょう)というのは、まさにこの独特の目立つ摂餌行動、両足を揃えて数歩ピョンピョンと歩いては、立ち止まり、胸をそらしては、静止するという独特のポーズ(実際には索餌と同時に外敵に対する周囲への警戒監視行動である)が、地面を跳ねるように見えることかから、かくついたと考えられる。

「周書」これは「礼記」の良安の誤りであろう。

「鸜鵒〔(くろつぐみ)〕」ここは良安の謂いで、叙述から見て、混同している内の、真正のスズメ目ツグミ科ツグミ属クロツグミ Turdus cardis であると断定してよい。]

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