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2018/12/06

和漢三才圖會第四十三 林禽類 鶻嘲(あさなきどり) (ヤツガシラ)

 

Asanakidori

 

あさなきとり  鶻鳩 鶻鵃

        屈鳩 阿

        鷽鳩 𪇖

鶻嘲

 

コツチヤ◦ウ

 

本綱鶻嘲南北總有棲深林閒似山鵲而小短尾有青毛

冠多聲青黑色飛翔不遠春來秋去好食桑椹易醉而性

淫其目似鶻其尾屈促其羽如繿縷故有諸名凡鳥朝鳴

曰嘲夜鳴曰此鳥喜朝鳴故也禽經云林鳥朝嘲水鳥

 

 

あさなきどり  鶻鳩〔(こつきゆう)〕

        鶻鵃〔(こつきちゆう)〕

        屈鳩

        阿〔(あきく)〕

        鷽鳩〔(がくきゆう)〕

 𪇖〔(らんる)〕

鶻嘲

 

コツチヤ

 

「本綱」鶻嘲、南北、總て有り。深林の閒に棲み、山鵲〔(やまかささぎ)〕に似て、小なり。短き尾、青毛〔の〕冠〔(さか)〕、有り。多聲。青黑色。飛翔すること、遠からず。春、來り、秋、去る。好んで桑椹〔(くはのみ)を〕食ふ。醉ひ易くして、性〔(しやう)〕、淫なり。其の目、鶻〔(はやぶさ)〕に似たり。其の尾、屈-促〔(かがま)り〕、其の羽、繿-縷〔(ぼろ)〕[やぶちゃん注:襤褸に同じ。]のごとし。故に諸名有り。凡そ、鳥、朝(〔あ〕さ)、鳴くを「嘲〔(ちよう)〕」と曰ひ、夜、鳴くを「〔(や)〕」と曰ふ。此の鳥、喜〔びて〕、朝に鳴く故なり。「禽經〔(きんけい)」に云はく、『林鳥は、朝、嘲〔(さへづ)〕り、水鳥〔は〕、夜、〔(な)く〕』といふ〔は〕是れなり。

[やぶちゃん注:サイチョウ(犀鳥)目ヤツガシラ(八頭)科ヤツガシラ属ヤツガシラ Upupa epopsウィキの「サイチョウ」によれば、『漢名は戴勝(たいしょう』:拼音:『dàishèng タイション)。現代中国語では俗に呼哱哱(拼音:hūbōbō フーポーポー)、山和尚(拼音: shānhéshang シャンホーシャン)とも』。『全長約』二十八センチメートルで、『雌雄同色。くちばしは黒で細長く下に曲がっている。頭には広げると扇状になる冠羽があり、橙黄褐色で先は黒い。頭部、上背、胸は橙褐色で、翼と尾は黒褐色と白色の横縞模様。体の下面は白みを帯びる』。『ヨーロッパ南部および中部、アフリカ、南アジアから、東南アジア、中国、沿海州にかけて分布する。北方で繁殖した個体は、冬季南方へ渡る。 日本では、少数が旅鳥もしくは冬鳥として渡来する。記録は全国からあるが、南西諸島では春の渡りの時期に毎年通過する。秋田県、長野県、広島県では繁殖の記録がある』。『平地の開けた草地や農耕地に生息する。食性は主に動物食で、地上を歩きながら昆虫類などを捕食する』。『樹洞や石垣の隙間などに営巣するが、巣箱を利用することもある』四~六月に五~八卵を産む。『戦後になって』、『皇居に』一『個体が飛来したときは、昭和天皇が観察を行っている。昭和天皇は皇居の庭に降り立ったヤツガシラを見るため、双眼鏡を持ってくるよう侍従に命じたが、サトイモの一品種であるヤツガシラと勘違いした侍従は「お芋を見るのに双眼鏡が何故いるのですか」と聞き返したという』。『その後、香淳皇后がその絵を描いている』。二〇〇八年五月、『イスラエル建国』六十『周年記念事業の一環として、投票により国鳥に選ばれた』。しかし、『ユダヤ教の律法は、ヤツガシラは避けるべき不浄な鳥類に定めている』とあり、イスラエルの民の気が知れない。しかも、これはユダヤ教限らぬことで、荒俣宏「世界博物大図鑑」の第四巻「鳥類」(一九八七年平凡社刊)のヤツガシラの項を見ると、アリストテレスは「動物誌」で、この鳥は人間の糞で巣を作るとし、プリニウスの「博物誌」でも悪食の鳥と記す(孰れも訳本を所持するので確認した)。ヤツガシラの営巣した跡は不浄の場所とされ、さらに、『墓場にも営巣するといわれたことから』、『惡魔とも関連づけられた』とある。ギリシャには『寝る前にこの鳥の血を体にすりつけると』、『悪夢を見るという俗信もあった』とある。『ノルウェーではヤツガシラは凶鳥』、『特に戦争をもたらす鳥といわれ』るともあった(但し、古代エジプトでは農事を告げる鳥や『親切や献身の象徴、中世ヨーロッパでは老いた親鳥を子が癒すとされたり、アラビア地方ではソロモン王(彼は総ての動物の言葉を知っていたとされる)が『この鳥に日よけのための黄金の冠羽を与え』たことから「ソロモンの子」と呼ばれたとか、『ヘブライの司教らちは』『地中を見とおす力がある』『聖なる鳥』として『常にそばに置』き、『王の旅行の』際にも同行させて、地下の水脈を見透させ、『水のありかを教える役を担わせた』などと、よい記載もあることはある)。しかし、画像を見るに、私には頭の先から尾の先まで、テツテ的に生理的嫌悪感しか感じない(私が鳥に対してこういう感じを抱くのはごくごく稀れなことである。フロイト的に自己分析してみたくなるぐらいだ)。まあ、一つ、グーグル画像検索「Upupa epopsを見られよ(おかしい、面白いと感ずる方も多いとは思うが、私はともかく、ダメ!)。なお、荒俣氏によれば、奇妙な属名はこの鳥の鳴き声「フープ、フープ」に基づくとある。

「山鵲〔(やまかささぎ)〕」前項参照。私はスズメ目カラス科サンジャク属サンジャク Urocissa erythrorhyncha に比定した。

「青毛」濃い青味を帯びた黒色の獣毛の毛色を指す。特に馬の毛色の一つとしてよく知られる。

「桑椹〔(くはのみ)〕」バラ目クワ科クワ属 Morus の実。昔はよく裏山でヤマグワ Morus bombycis の実を食べた。いつも、食った後に舌がいらいらしたのを私は今日の今日まで桑の実のアクとか、実に生えている細い毛のせいだ、と思い込んでいたのだが、ウィキの「クワの「果実」の項を見たら、『蛾の幼虫が好み、その体毛が抜け落ちて付着するので』、『食する際には十分な水洗いを行う必要がある』とあった。うぐぇえええ!!!

「醉ひ易くして」ウィキの「クワの「果実」の項には、『地方によっては桑酒として果実酒の原料となる』とある。

「性〔(しやう)〕、淫なり」判る! それだ! なんか、見ため、猥雑な感じがするんだよね! この鳥!

「鶻〔(はやぶさ)〕」ハヤブサ目ハヤブサ科ハヤブサ亜科ハヤブサ属ハヤブサ Falco peregrinus

「屈-促〔(かがま)り〕」東洋文庫版訳では『屈促(ちぢまり)し』と意訳ルビする。「促」には「間を詰める」の意がある。

「故に諸名有り」全体にいろいろな複数の変わった特徴を持っていることから、それらに関わって異名が多くあるというのである。

「嘲」本字には「あざける」・「たわむれる」の他に、「鳥などのしげく細やかな声」の意と、まさに「鳥が、朝、鳴く」の意がある。また、「嘲哳」(チョウタツ)という熟語があり、これには鳥が喧しく囀ることの意がある。

〔(や)〕」漢和辞典に「嘲」の対義語とし、「鳴く」「鳥が、夜、鳴く」の意が示されてある。

「禽經」春秋時代の師曠(しこ)の撰になるとされる鳥獣事典であるが、偽書と推定されている。全七巻。]

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