そのうた 國木田獨步
そ の う た
夕ぐれ時をかなしとて
泣きつる我をわきもこが
泣きて歌ひて慰めし
歌のかずかず忘れねば
一人うたひて一人ゆく
其歌かなしいかにせん
[やぶちゃん注:初出は『國民之友』明治三〇(一八九七)年五月。初出標題は「その歌」。
「わきもこ」「吾妹子」で「わぎもこ」「わぎも」とも読むが、上代語であり、清音がよい。男性が妻や恋人などの女性に親しみの気持ちを込めて呼ぶ語。]
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そ の う た
夕ぐれ時をかなしとて
泣きつる我をわきもこが
泣きて歌ひて慰めし
歌のかずかず忘れねば
一人うたひて一人ゆく
其歌かなしいかにせん
[やぶちゃん注:初出は『國民之友』明治三〇(一八九七)年五月。初出標題は「その歌」。
「わきもこ」「吾妹子」で「わぎもこ」「わぎも」とも読むが、上代語であり、清音がよい。男性が妻や恋人などの女性に親しみの気持ちを込めて呼ぶ語。]