風の音 國木田獨步
風 の 音
ふと小夜更けてめさむれば
のきばをさわぐ風のをと
春や來りし、冬やゆきし
枯野の小屋の夢あはく
遠ざかりゆく風のをと
冬やのがれし春やきし
[やぶちゃん注:二箇所の「をと」はママ。作者の誤った書き癖である。初出は『國民之友』明治三〇(一八九七)年三月。初出では「のきばをさわぐ風のをと」が「のきばにさわぐ風のをと」となっている。]
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風 の 音
ふと小夜更けてめさむれば
のきばをさわぐ風のをと
春や來りし、冬やゆきし
枯野の小屋の夢あはく
遠ざかりゆく風のをと
冬やのがれし春やきし
[やぶちゃん注:二箇所の「をと」はママ。作者の誤った書き癖である。初出は『國民之友』明治三〇(一八九七)年三月。初出では「のきばをさわぐ風のをと」が「のきばにさわぐ風のをと」となっている。]