少女の歌 / 老女の歌 國木田獨步
少 女 の 歌
春あけぼのゝ閑かなる
夢十七年の歲たちて
今はた夢む此のゆめの
ふかき心を知るや花
[やぶちゃん注:初出は明治三一(一八九八)年七月一日『反省雜誌』。これは一緒に同誌に発表された次の「老女の歌」と対で読むべきであろうから、セットで出す。]
老 女 の 歌
夕べ夕べの鐘の數
かぞへ浮世の一夢さめて
今はた夢む此のゆめの
ふかき心を知るや星
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