漢字「令」或いは戴冠せる天皇をないがしろにするファッショ的日本政府について
まず、この漢字の部首を答えられる日本人は三分の一以下であろうと私は思う。
部首は「人」部である(知っていた方には礼拝しよう)。
解字は(かんむり)の「人」が「集める」の意ともされ、頭上に戴く「冠」の意ともされる、その下部の形は「人の跪く」形で、「人々が神意を拝聴する」さまを表わし、「言いつける」の意を表わす(大修館書店「廣漢和辭典」に拠る。以下も同じ)。
意味は「命ずる」・「君主の仰せ」・「法令・布告」・「教訓・訓戒」。「官吏の長官」・「善い」・「立派にする」・「他人の親族への敬称」・「避ける」・「上位の者が誰かを召す」・「全きこと」・「皇后・太子・諸侯等の命令文」・「小間使い」・使役の助而・仮定の助字・鳥の「鶺鴒」といった意味だ。
少なくとも私はこの「令」の字を書くのは非常に厭だ。
頗るバランスを取りにくいからである。
三画目を「ヽ」にし、四画目の最後を左上に撥ね、五画目も「ヽ」にする字体変性もあるのは、いいのかね? 役所であの男が掲げた字でないと受け付けないのではないのかね?(私の「藪」の字は戸籍謄本で(くさかんむり)の間が、ある時、官吏の誤りで繋げられてしまって、今では繋げなければ受け入れられないという事実を言っておく)。
しかも、「令月」(吉祥の月、或いは、陰暦二月の異名)なんて熟語は二月生まれの私は使ったこともないぜ? あの公表会見で菅とか安部は「令月」を判ったように何も説明しなかったのは、実は、意味さえ知らなかったからじゃないのか?!
何が平和だ! 何が幸福な時代だ! 糞野郎!!!
薄っぺらの平「和」を上から命「令」する時代が、また性懲りもなくやってきた――
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