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2019/05/07

※1※2(「※1」=「鼠」+「离」/「※2」=「鼠」+「曷」)(つらねこ) (小鼠が咬み連なった連鎖群)

Turaneko

 

つらねこ  ※2※1【玉篇音離愛】

 

※1※2

      【和名豆

       良祢古】

リイアイ  【豆良者連也

       祢者鼠也古

       者小之通稱】

[やぶちゃん注:「※1」=「鼠」+「离」。「※2」=「鼠」+「曷」。下部の最初の別称は字が逆転しているので注意。良安も本文末の割注で注意を喚起している。

 

△按本綱※1※2小鼠也相啣而行也【秦記及草木子】群鼠數萬相

 啣而行以爲鼠妖卽此也【玉篇與本草文字上下也】

 

 

つらねこ  ※2※1【「玉篇」。音「離・愛」。】

 

※1※2

      【和名「豆良祢古」。】

リイアイ  【「豆良」は「連(つら)なる」

       なり。「祢」は「鼠」なり。

       「古」は「小」の通稱たり。】

[やぶちゃん注:「1」=「鼠」+「离」。「2」=「鼠」+「曷」。下部の最初の「玉篇」所収とする別称は字が逆転しているのであるが、これは「玉篇」の誤字であろう。何故なら、そこに出る音の順序が「2」のそれだからである。「1」は現代中国語で「」(リィー)で「離()」と、「2」は「ài」(アィ)(別に「」(イエ)もあるが)で「愛(ài)」と、現在の拼音(ピンイン)でも完全に一致するからである。

 

△按ずるに、「本綱」、『※1※2は小さき鼠なり。相ひ啣〔(か)〕んで行くなり。【「秦記」及び「草木子」。】〔に〕「群鼠、數萬、相ひ啣んで行きて、以つて鼠妖〔(そよう)〕を爲す」といふは、卽ち、此れなり』【「玉篇」と「本草〔綱目〕」の文字、上下なり。】』〔と〕。

[やぶちゃん注:「※1※2」はネズミの種名ではない。中文サイトで調べても、「広韻」に「小鼠が互いに銜(くわ)え合って行くことである」とあり、「康熙字典」でも「小鼠で、それが相い銜(くわ)えて行く」の意と記す。「本草綱目」の以上は「巻五十一 下」の「獸之二」の「鼠」の「附録」の中の一節で出、その原文は、

   *

※1※2【音「離・艾」。孫愐云、「小也。相啣而行。」。李時珍云、『按「秦記」及「草木子」皆載、「群數萬相啣而行以爲鼠妖者」卽此也。』。

   *

である。「艾」は「ヨモギ・尽きる・美しい」の意の漢字で拼音はやはり「ài」である。なお、ネズミではないが、ネズミに似て見える哺乳綱獣亜綱トガリネズミ目トガリネズミ科ジャコウネズミ属ジャコウネズミ Suncus murinus には親の尾に噛み付き、その子に子が噛み付いてそれが繰り返されて一続きになった集団で移動するキャラバン(caravan)行動が知られ、この図はそれを想起させる(「麝香鼠」は独立項が後にある)。

「玉篇」六朝の梁の字書。五四三年成立。顧野王(こやおう)撰。元は全三十巻。日本では古くは「ごくへん」とも呼んだ。原本は中国では唐から宋の間に殆んどが散逸してしまい、日本に一部の写本が残っているに過ぎない。五百四十二の部首を立て、それらに一万六千九百十七字を配属させ、各字について反切による発音と字義を記したもの。漢字字形の分類による字書という点で、後漢の許慎の「説文解字」(一〇〇年頃成立)の体裁に倣うが、分類法はやや異なり、字数も約二倍で、字義も諸書を引用して詳しくなっている。現在通行しているそれは一〇一三年に南宋の陳彭年・呉鋭らが編した増修本「大広益会玉篇」(「重修玉篇」)である。しかしこれは字数は増えたものの、字解部分が極めて簡略となってしまっていて、原本とは面目を異にするものである(以上は「ブリタニカ国際大百科事典」に拠った)。

「秦記」東洋文庫版の書名注に、『中国北西の秦国の地方』誌で、全『十一巻。南朝の宋』(劉宋(四二〇年~四七九年)のこと)『の裴(はい)景仁撰』で、『梁』の『席恵明』が『注』したもの、とある。

「草木子」東洋文庫版の書名注では、『『草木子』か。四巻。明の葉子奇(ようしょうき)撰。天文・地紀・人事など八編に分かって詳細に故事などを引いて説明したもの』とある。但し、中文サイトで調べると、※1※2の文字はなく、恐らくは時珍は「巻之三 上」にある以下の鼠の異常な大群移動の事例を指しているのではないかと思われた。

   *

乙未年中[やぶちゃん注:前の条に「至正」という元の年号が出るから、これは至正一五(一三五五)年のことと思われる。]。江淮間群鼠擁集如山。尾尾相銜度江。過江東來。湖廣群鼠數十萬。度洞庭湖望四川而去。夜行晝伏。路皆成蹊。不依人行正道。皆遵道側。其羸弱者走不及。多道斃。

   *

こりゃ、確かにレミング(ネズミ目ネズミ上科キヌゲネズミ科ハタネズミ亜科レミング族 Lemmini)の大移動(未だに大昔の少年雑誌のトラウマの図解を鵜のみにして「レミングは集団自殺する」と信じている人はまさかおるまいな? そういう重傷者は直ちにウィキの「レミング」を読むに若くはない。一瞬で全快する。そこには、『この誤解が広まった一因として』一九五八年の『ウォルト・ディズニーによるドキュメンタリー』(!!!)映画「白い荒野」(原題“White Wilderness”)『が挙げられる』。『このドキュメンタリーでは、レミングが崖から落ちるシーン』『や、溺れ死んだ大量のレミングのシーンがあるが、カナダ放送協会のプロデューサー、Brian Vallee』による一九八三年の『調査によって』、それらは、あろうことか。『意図的に崖へと追い詰め』、『海へと飛び込ませ』て撮影したという『事実が明らかになった』とあるぞ!)並みに「鼠妖」だわ。

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