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2020/06/14

北原白秋 抒情小曲集 おもひで (初版原拠版)  ロンドン

 

ロンドン

 

夏の日向(ひなた)にしをれゆく

ロンドン草(さう)の花見れば

暑き砂地にはねかへる

蟲のさけびの厭はしや。

 

かつはさみしき唇(くちびる)に

カステラの粉をあつるとき、

ひとりとくとく乳(ちち)ねぶる

あかんぼの頭(あたま)にくらしや。

 

夏の日向にしをれゆく

ロンドン草よ、わがうれひ。

 松葉牡丹のことをわが地方にては
 ロンドンと呼びならはしぬ。
 その韻いまもわすれず。

 

[やぶちゃん注:最後の注は二行書きであるが、ブラウザの不具合を考えて、三行にに分かった。

「ロンドン草」「松葉牡丹」双子葉植物綱ナデシコ目スベリヒユ科スベリヒユ属マツバボタン Portulaca grandiflora。花弁の色は白・黄・赤・オレンジ・ピンクなど多彩であるが、北原白秋は後に纏めた処女歌集「桐の花」(大正二(一九一三)年四月東雲堂刊)では、「Ⅱ 夏 郷里柳河に帰りてうたへる歌」の「四」で(国立国会図書館デジタルコレクションの画像で初版を視認した)、

   *

ロンドンの悲しき言葉耳にあり花赤ければ命短し

いと高き君がよき名ぞ忍ばるる赤きロンドン赤きロンドン

狂ほしく髮かきむしり晝ひねもすロンドンの紅(べに)をひとり凝視(みつ)むる

縫針(ぬひはり)の娘たれかれおとなしくロンドンの花を踏みて歸るも

   ロンドンは松葉牡丹の柳河語なり

   *

と四首を詠じており、三種は「赤」「紅」である。さもありなんとぞ思う。「ロンドン草」の由来は不詳。]

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