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2020/06/10

北原白秋 抒情小曲集 おもひで (初版原拠版) 序詩 /附・標題扉推定復元画像

 

Gonshan

   

 

 

 

John

   

 

[やぶちゃん注:「序詩」の標題扉。これ。「序詩」の字は紅色。

 さて、前に公開した「おもひで」の冒頭の「序」の後にある挿絵その他の目次の部分を見て貰いたい。そこには、ここにあるべき絵の題名を「John」とし、後の「おもひで」パートの扉のそれを「Gonshan」とする。

 ところが、である。前回のそこの注で既に述べた通り、このページのタイトル「序詩」の上に配されてあるデッサンには左下に「Gonshan.」と記してあるのである。しかも、ずっと後の「おもひで」の標題扉のデッサンは左下には「John.」とあるのである。目次では「Gonshan」の絵は「一二一」ページになくてはならない。ところが、底本の「おもひで」の標題扉(左ページ)の見開きの右ページを見られたい。そこは「120」ページである

 即ち、これは、この二枚の絵の配置を白秋が誤っていると考えるのが至極自然である。しかも、今まで多くの読者はそれに気づいていなかったのではなかろうかとも推測されるのである。

 即ち、我々はこの二枚の絵だけを相互に交換して見なくてはならないのだと私は思う。そこで私はそれを復元してみることにした。画像は国立国会図書館デジタルコレクションの底本と同じ初版本画像(但し、モノクロームである。しかし、デッサンには却ってコントラストが生じて都合がよい)を最大でダウン・ロードし、底本と比較しながら、汚損(かなりある)を可能な限り除去した。前に配したのが、実際の「序詩」の扉の配置で(標題は合成)、後に配したのが私が合成したものである。]

 

 

思ひ出は首すぢの赤い螢の

午後(ひるすぎ)のおぼつかない觸覺(てざはり)のやうに、

ふうわりと靑みを帶びた

光るとも見えぬ光?

 

あるひはほのかな穀物(こくもつ)の花か、

落穗(おちぼ)ひろひの小唄か、

暖かい酒倉の南で

ひき揉(む)しる鳩の毛の白いほめき?

 

音色(ねいろ)ならば笛の類(るゐ)、

蟾蜍(ひきがへる)の暗く

醫師の藥のなつかしい晚、

薄らあかりに吹いてるハーモニカ。

 

匂ならば天鵝絨(びらうど)、

骨牌(かるた)の女王(クイン)の眼(め)、

道化たピエローの面の

なにかしらさみしい感じ。

 

放埒(ほうらつ)の日のやうにつらからず、

熱病のあかるい痛(いた)みもないやうで、

それでゐて暮春のやうにやはらかい

思ひ出か、たゞし、わが秋の中古傳說(レヂエンド)?

 

 

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