譚海 卷之三 紫衣を給ふ事
○賜紫沙門引見の禮、天子御座に立せ給ひて紫衣を御肩にかけて渡らせ給ふ。沙門傳奏の公卿に從て參入致し、御座の下段五六疊外に蹲居し拜し奉りて、頭を擧(あげ)て、龍顏を拜する事良(やや)久しくす。沙門龍顏を拜み奉る時は、天子沙門の衣體を御覽有、節有て稽首する時に至りて、二たび謹で拜し奉る事不ㇾ能、公卿卽(すなはち)賜衣を取て傳ふる時、沙門拜受膝行して退(しりぞ)く事とぞ。
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○賜紫沙門引見の禮、天子御座に立せ給ひて紫衣を御肩にかけて渡らせ給ふ。沙門傳奏の公卿に從て參入致し、御座の下段五六疊外に蹲居し拜し奉りて、頭を擧(あげ)て、龍顏を拜する事良(やや)久しくす。沙門龍顏を拜み奉る時は、天子沙門の衣體を御覽有、節有て稽首する時に至りて、二たび謹で拜し奉る事不ㇾ能、公卿卽(すなはち)賜衣を取て傳ふる時、沙門拜受膝行して退(しりぞ)く事とぞ。