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2021/03/10

譚海 卷之四 隱岐國の北竹島の事

 

○隱岐國より北に當りて遙に沖に島あり。隱岐よりは六七十里もあり。其島に大竹を生じて、其竹のなびきて海にひたりたる末に、鮑(あはび)夥敷(おびただしく)取付(とりつき)てあるを、隱岐の漁人年々渡海して此あはびを取來(とりきた)る事也。一とせ鮑とりに例のごとく行たるに、去年迄は無人島なりしが、いつしか數多(あまた)の人家住居(じんかすまゐ)をなして、中々寄付(よせつく)べきやうすならねば、むなしく立歸りたり。異國人の住居と成(なり)たると見えたり。此よし國主へ訴へければ、公儀へ注進有(あり)、討手(うつて)の兵船にても指向(さしむけ)らるべきやの伺(うかがひ)ありしに、公儀より御尋(おたづね)ありしは、其島へ漁人往來致し、あはびとらざれば渡世の妨(さまたげ)にも相成(あひなる)事にやと有しに、さのみ漁獵(ぎよりやう)のためには此島へ往來仕らずとも、渡世の妨には相ならざるよし申上ければ、然(しか)らば彼(かの)島此(これ)まで日本の領分といふ急度(きつと)したる事もなきゆゑ、其まゝにさし置べきよし御下知ありて、事止(ことやみ)たりとかや。

[やぶちゃん注:「竹島」島根県北東部、隠岐諸島の北西百五十七キロメートルにある日本海の孤島。ここ(グーグル・マップ・データ)。本邦の現在の行政上は「隠岐の島町」に属する。東島(女島)・西島(男島)の二つの主島と点在する数十の小岩礁からなり、僅かに草が生えるだけの無人の岩石島。明治三八(一九〇五)年に明治政府が日本領有を宣言して島根県に編入した。明治以前は大韓民国の「ウルルン(鬱陵)島」が「竹島」で、「竹島」は「松島」と呼ばれ,両島は混同されていた。寛文七(一六六七)年の記録には「松島」として竹島のことが記されている。付近は豊かな漁場であるが、韓国が領有権を主張し、昭和二九(一九五四)年から実効支配を続けている。底本では注で武内利美氏が竹島に同定している。しかし、これが本当に現在の竹島なのかは、どうも疑わしい。上記の記事にある通り、混同されたウルルン島でないと言えるかどうか、怪しいからである。津村は「隱岐よりは六七十里もあ」(二百三十五~二百七十五キロメートル)ると言っているが、竹島は隠岐から直線で百六十キロメートル弱しかない。対してウルルン島は二百四十二キロメートルである。私はウィキの「竹島」やその他の論評が、この興味深いはずの記事を無視しているのは、この島が現在の竹島ではなく、ウルルン島だと考えているか、或いは、この記事が竹島の領有を宣言している現在の日本にとってすこぶる都合が悪いからか、どちらかしか思いつないでいるのである。

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