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2021/03/06

大和本草附錄 牡丹苔(ボタンノリ) (ウスユキウチワ)

 

【倭品】

牡丹苔 長崎ノ海ニアリ牡丹ノ葩ノ如シ色潔白可

○やぶちゃんの書き下し文

【倭品】

牡丹苔(〔ぼたん〕のり) 長崎の海にあり。牡丹の葩〔(はな/はなびら)〕のごとし。色、潔白。食ふべし。

[やぶちゃん注:「長崎の海」で分布が確認でき、ボタンの花弁のような形状で、「色」は「潔白」であって、食用になるという、あまりに乏しい属性提示から比定同定するのは至難の技なんだが、最後の食用海藻であることを除くと、私は直ちに、

褐藻綱アミジグサ目アミジグサ科ウミウチワ属ウスユキウチワ(薄雪団扇) Padina minor

グーグル画像検索「Padina minorをリンクさせておく)或いは、同属の

オキナウチワ(翁団扇) Padina japonica

コナウミウチワ(粉海団扇)Padina crassa

(下の二種のリンクは鈴木雅大氏のサイト「生きもの好きの語る自然誌」の当該種)を想起した(但し、コナウミウチワは北海道南部や中部地方(太平洋・日本海両側)で確認されているので、南を指向させている感じの本文から見て、個人的には外したい気がする)さて、私の愛する田中次郎著「日本の海藻 基本284」(二〇〇四年平凡社刊。以前に述べたが、この図鑑は写真(かの優れた海洋写真家のプロ中村庸夫氏である!)も優れており、何より凄いのは総ての学名(種小名は総てである!)の由来が記されてある点である)によれば、ウスユキウチワ日本南部の潮下帯に植生し、直径は五~七センチメートルで、『沖縄など南西諸島の潮下帯にもっとも優占する海藻のひとつで』、『からだは薄く、断面で見ると2層の細胞からなる。からだの表面や内部に石灰質を沈着させる。石灰藻として有名なのは』『サンゴモ』(紅藻綱サンゴモ目サンゴモ科 Corallinaceae)『類であるが、褐藻』(褐藻綱Phaeophyceae)『のこの仲間も石灰藻である。また、緑藻』(緑藻植物門 Chlorophyta アオサ藻綱 Ulvophyceae カサノリ目 Dasycladales)『類、サボテングサ』(アオサ藻綱ハネモ目ハゴロモ科サボテングサ属 Halimeda )『類などは石灰藻である。和名は表面全体に白い粉をふいたようになることによる』(則ち、顕著に白く見えるということである。添えられた中村氏の写真(宮古島)のキャプションには『石灰が沈着して、白い扇のようだ』とある)。『オキナウチワ同様、同心円状の線が多数でき、四分胞子囊(紅藻植物の真正紅藻類(Florideophyceae:サンゴモ・テングサ・オゴノリ・トサカノリなど)や褐藻植物のアミジグサ目 Dictyotales にみられるもので、一個の胞子母細胞の内容が胞子嚢内で分割して四個の不動胞子(鞭毛がなく運動性を持たない胞子)となった状態を指す。分割様式によって環状・十文字状・三角錐の三型がある。真正紅藻類では、受精後、配偶体上に発達した果胞子体から生じた果胞子が発芽して四分胞子体となり、これに四分胞子嚢が生ずる。アミジグサ目では、真正紅藻類とは異なり、受精卵が発芽して四分胞子体となる。四分胞子嚢内で減数分裂が行われ、四分胞子は発芽して配偶体となる)『はそのすべての線に沿って形成される』とある。個人的なミミクリーの相違はあるが、私は本種の葉体様部位をボタンの花弁と形容したとしても違和感はない。なお、オキナウチワは、群落や個体により異なるが、石灰沈着がウスユキウチワよりも弱く、白さが鈍い傾向があるので、私は結論としては、ウスユキウチワに団扇を――基!――軍配を挙げることとする。但し、問題は「食ふべし」で、食って食えないことはないかも知れぬが、石灰沈着しているのだから、ご遠慮したい。食べたというネット記事も見当たらない。]

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