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2021/05/04

大和本草附錄巻之二 介類 「蠣粉」・「蚌粉」の用途 (カキ類及びハマグリ(限定は甚だ疑問)類の殻の粉末の用途)

 

蠣粉蚌粉ヲ用テ壁ヲヌルコト本草綱目ニ見エタリ日

本ニテモ亦然リ又小池蓮池ヲモヌル石灰モヨシ

○やぶちゃんの書き下し文(〈 〉は左ルビ)

「蠣〈かき〉粉(れいふん)」・「蚌〈はまぐり〉粉(はうふん)」を用ひて壁をぬること、「本草綱目」に見えたり。日本にても亦、然り。又、小池・蓮池をも、ぬる。石灰〔(いしばひ)〕も、よし。

[やぶちゃん注:貝原先生、この壁塗り用の用途は既に「大和本草卷之十四 水蟲 介類 牡蠣」で書いてありますが? そこで既にやるべき注は総てやっているので、そちらをまず、読まれたい。

「蠣粉」こちらは、斧足綱翼形亜綱カキ目イタボガキ亜目カキ上科イタボガキ科マガキ亜科マガキ属マガキ Crassostrea gigas を主体としたカキ類(他の食用カキ類の各種は上記リンク先の私の注を参照)の殻の粉末(焼灰)としてよい。

「蚌〈はまぐり〉粉(はうふん)」こちらはしかし、文字通りにハマグリとは採れない。寧ろ漢字「蚌」は本来は淡水産のドブガイやカラスガイを指し、それらも巨大になり、殻もぶ厚く、焼灰原料には寧ろもってこいだから、非常な広義の斧足類(二枚貝)と採るべきである。「大和本草附錄巻之二 介類 海粉 (貝灰粉)」でも仔細に考証したので、そちらも必ず参照されたい。

『「本草綱目」に見えたり』李時珍の「本草綱目」の「牡蠣」の「集解」に、

   *

時珍曰、南海人以其蠣房砌牆、燒灰粉壁、食其肉謂之蠣黃。

   *

今回は訓読しておく。

   *

時珍曰はく、「南海の人、其の蠣房(れいばう)の砌牆(せつしやう)を以つて、灰に燒き、壁に粉(こ)す。其の肉は食ふ。之れを『蠣黃』と謂ふ。」と。

   *

この「蠣房」は牡蠣の房状の個体総体を指すか。或いは、集合して附着した複数個体の塊りを房と言っているのかも知れない。「砌牆(せつしやう)」これは軟体部を左右から接合して石畳(「砌」)のように挟んだ壁状の物(「牆」)=殻という意味であろう。「蠣黃」は壁の方の謂いではない。最後の食べる中身の方の呼称である。「蠣黄」のグーグル画像検索を見られよ。

「小池・蓮池」後者はちょっと大きいから区別するか。庭の小池なら、底と側面を塗り固めることも考え得るが、蓮池は底を固めては蓮が生えぬから、孰れも池岸の崩れを防ぐための縁塗りのことであろう。

「石灰」石灰石を焼いて作る生石灰(酸化カルシウム)や消石灰(水酸化カルシウム)などのこと。モルタルの主材料。]

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