大和本草諸品圖上 カハホネ・河ヂサ (コウホネ・カワチシャ)
カハホ子
水草也
夏開二黃花ヲ一根大ニ乄而如ㇾ骨
○やぶちゃんの書き下し文
かはほね
水草なり。夏、黃花を開く。根、大にして、骨のごとし。
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河ヂサ
四月ニ開ㇾ花ヲ可ㇾ爲ㇾ蔬ト
水苦𦽿ナリ
○やぶちゃんの書き下し文
河ぢさ
四月に花を開く。蔬〔(そ)〕と爲すべし。「水苦𦽿〔(すいくか)〕」なり。
[やぶちゃん注:国立国会図書館デジタルコレクションのこちらの左頁の画像をトリミングした。前者は、
双子葉植物綱スイレン目スイレン科コウホネ属コウホネ Nuphar japonica
で、「大和本草卷之八 草之四 水草類 萍蓬草(かはほね) (コウホネ)」を参照されたく、後者は、
双子葉植物綱シソ目オオバコ科クワガタソウ属カワヂシャ Veronica undulata
にして、「大和本草卷之五 草之一 蔬菜類 水萵苣(かはちさ) (カワチシャ)」を読まれたい。
「蔬」食用の青物・野菜のこと。
「「水苦𦽿〔(すいくか)〕」「𦽿」の読みに異論があるなら、御教授願いたい。言っておくが、ネットを検索しても、日本語のページで読みを振ってあるのは、私のページばかりである。最近、こういうガックリのケースが多い。特定の漢字や熟語或いは日本語のフレーズが、ちょっと気になって調べようと検索を掛けると、自分の作ったページばかりが、ずらずらと並んで出る始末なのである。]
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