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2021/05/29

大和本草諸品圖上 ヒヱ藻(モ) (ホンダワラ属)

 

Hiwemo

 

ヒヱ藻(モ)

 海中ニ生ス乾(カハキ)テ黒色細

 絲ノ如ク又人ノ髮ノ如シ

 

 賤民飯上ニ置蒸(ムシ)テ食フ

 又味噌ニテアエ物トシ食フ

 性未ㇾ詳

○やぶちゃんの書き下し文

ひゑ藻(も)

海中に生ず。乾(かはき)て、黒色。細〔き〕絲のごとく、又、人の髮のごとし。賤民、飯の上に置き、蒸(むし)て食ふ。又、味噌にて、あえ物とし、食ふ。性、未だ詳らかならず。

[やぶちゃん注:これは「ひゑも」では確認出来ないが、叙述内容を、本巻の「大和本草卷之八 草之四 鹿尾菜(ヒジキ)」の記載と比してみるに、

不等毛植物門褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科ホンダワラ属ヒジキ Sargassum fusiforme

と酷似することが判る。しかし、図には楕円や倒卵形かと思われる気胞体のようなものが有意に見られ、一見すると、

ホンダワラ科 Sargassaceae 或いは、ホンダワラ属 Sargassum

のホンダワラの仲間(何故、種名を示さないかは、「大和本草卷之八 草之四 海藻(ナノリソ/ホタハラ) (ホンダワラ)」の私の冒頭注を参照)のように見える。但し、そもそもがヒジキ自体がホンダワラ属なのである。しかし、ヒジキの場合は、ホンダワラ属に多く見られる、この気胞が殆んど見られない(その代わり、主枝の円柱形は潰れた紡錘のようには見える)から、敢えて図だけから近い種を挙げるならば、気胞がよく発達する、北海道を除く全国各地で見られる、

ホンダワラ属ホンダワラ亜属マメタワラ Sargassum piluliferum

或いは、本州中部から南部及び南西諸島に分布する、

ホンダワラ属ホンダワラ亜属ヤツマタモク Sargassum patens

となろう。「何でホンダワラじゃないの?」と不審に思われる方のために言っておく(前のリンク先でも述べているのだが)と、狭義の真正の「ホンダワラ」である不等毛植物門褐藻綱ヒバマタ目ホンダワラ科ホンダワラ属バクトロフィクス亜属 Bactrophycus テレティア節 Teretia ホンダワラ Sargassum fulvellum は専門家の記載を読むと、実は日本近海では稀なのである。なお、人の髪の毛のようだからといって、モズク類(褐藻綱ナガマツモ目モズク科モズク属 Nemacystus )とするわけにはゆかない。彼らはこんな気胞体は持たないからである。最後に言っておくと、底本の「学校法人中村学園図書館」公式サイト内にある貝原益軒「大和本草」(目次ページ)では、この部分に『○ヒヱ藻(みそなほし)』とあるのだが、これは何かの誤りであろう。「みそなほし」とは、陸生植物のマメ目マメ科マメ亜科ヌスビトハギ連ヌスビトハギ亜連ヌスビトハギ属マメ科ヌスビトハギ属ミソナオシ Desmodium caudatum で、本州静岡県以西・四国・九州・沖縄諸島及び朝鮮半島・台湾・中国・インドからマレーシアに分布する半低木で、山地や道端に生える。高さ三十~九十センチメートルほどで、草本状になり、下部は木質化する。葉は互生で三出複葉。花は夏、淡黄色から白色の小さな蝶形の花を咲かせる「東邦大学薬学部付属薬用植物園」公式サイト内のこちらに拠った)ものだから、全く合致性がないからである。]

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