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2021/05/04

大和本草附錄巻之二 介類 紫貝 (ムラサキガイ)/ 結語の辞 大和本草附錄巻之二抜粋~了

 

海底㴱處ニアリ故取之難シ三月取之長三

寸餘𤄃二寸許殻淡紫褐色内ハ黑シ肉内ニミテ

リ味甚美シ啖之鬆軟ナリ介中之佳品ナリ中華

ノ書ニテ未見之

凡諸州ニ草木魚鳥介蟲土石等ノ異品各處ニ多シ

不可窮知

○やぶちゃんの書き下し文

海底㴱〔(ふか)き〕處にあり。故〔に〕、之れを取ること、難し。三月に之れを取る。長さ三寸餘。𤄃〔(ひろ)〕さ二寸許り。殻、淡紫褐色、内は黑し。肉、内に、みてり。味、甚だ美〔(よ)〕し。之れを啖〔(く)〕へば、鬆軟〔(しやうなん)〕なり。介中〔(かひちゆう)〕の佳品なり。中華の書にて、未だ之れを見ず。

 

凡そ、諸州に草・木・魚・鳥・介・蟲・土石等の異品、各處に多し。窮〔(きは)〕め知るべからず。

 

[やぶちゃん注:異歯亜綱マルスダレガイ目ニッコウガイ超科シオサザナミ科ムラサキガイ亜科ムラサキガイ属ムラサキガイ Soletellina diphos に同定する。知っている人は少なかろう。「ぼうずコンニャクの市場魚類図鑑」のムラサキガイのページをリンクさせておく。そこに『殻長』は十センチメートル『前後になる。貝殻は薄く』、『褐色の殻皮の下は紫色』を呈するとある。分布を『房総半島以南。台湾』とし、『水深』二十『メートル前後までの亜潮間帯』に棲息するとある。食味は書かれておらず、『食用として認知されていない』とある。他の種も考えたが、これが私には、食味を除いて、一番、しっくりきた。食べてみたい。

「鬆軟」身の中に隙きがあって、食(は)んだ際に、非常に柔らかいことを言っているようだ。

 なお、ここに結語の辞が入っているものの、この後に「附錄巻之二」には、まだ、「水火類土石類」と「藥類」の柱が立てられ、記載が続いている。恐らく、ここで終わるつもりが、追加したくなって、附け足した結果であろう。]

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