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2021/10/29

「萩原朔太郎詩集 Ⅴ 遺稿詩集」(小学館版)「第三(『月に吠える』時代)」 顏

 

 

 

淺草公園活動寫眞のくらやみに

耳なき白き犬は殺されたり

慘酷にも殺されたり

殺されたる白き犬の幽靈

プラチナの映畫は繰返せり。

              ―東京遊行詩篇五―

 

 編註 「東京遊行詩篇」の二「狼」、三「かなしい遠景」は既刊詩集に收錄。

 

[やぶちゃん注:底本では大正三(一九一四)年十月の作とし、『遺稿』とある。筑摩版全集では、「未發表詩篇」に以下のように出る。誤字「扁」はママ。

 

 顏

 

淺草公園活動寫眞のくらやみに、

耳なき白き犬は殺されたり、

慘酷にも殺されたり、しが、

殺されたる白き犬の幽靈を、ば、

プラチナの映畫は繰返せり。

        ――東京遊行詩扁、五――

  (東京遊行詩扁一、二、三の三扁は地上巡禮十二月読に所載)

 

とある。最後の萩原朔太郎の覚書の内容については、底本のこの前にある「蝕金光路」の私の注を参照されたい。また、この草稿が「習作集第九卷(愛憐詩篇ノート)」に「顏」として載る。以下に示す。

 

 白晝の幻

 顏

 

淺草公園活動寫眞のくらやみに

耳なき白き犬は殺されたり

慘酷にも殺されたりしが、

殺されたる白き犬の幽靈をば

プラチナの映畫は繰返せり、

 

底本は最後のものを整序したものと推定される。]

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