萩原朔太郎詩集 遺珠 小學館刊 遺稿詩篇 梢
梢
病人の靑い帽子の下から
かみの毛ぼうぼうと生え
月てつぺんに冴え
雀その毛にて巢をかけ。
[やぶちゃん注:筑摩書房版全集では、「未發表詩篇」に、同題で以下のようにある。
*
梢
病人の靑い帽子の下から
かみの毛ぼうぼうと生え
月てんぺんに冴え
雀その毛にて巢をかけ。
* 別稿の題名に「春夜」とある。
*
「てつぺん」よりも「てんぺん」(「天邊」か)の方がいい。「ん」を「つ」と誤判読することは、腑に落ちる。]
« 萩原朔太郎詩集 遺珠 小學館刊 遺稿詩篇 月光の夜に見たる家屋の印象 | トップページ | 萩原朔太郎詩集 遺珠 小學館刊 遺稿詩篇 最後の奇蹟 »