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2021/12/10

萩原朔太郎詩集 遺珠 小學館刊 斷片 (無題)(あけぼのの遠い地平線で)

 

  

 

あけぼのゝ遠い地平線で

幽かな幽かな、赤ん坊(ぼ)の泣聲がきこゑる

見給ヘ

黎明のそうびいろの空に

くつきりと、

純金の母體が映つてゐる

それは歡喜と苦痛にふるへながら

第一の奇蹟の扉のまへに合掌して居る

おお、私のいぢらしい

ほんとうの、センチメンタリズムの姿だ

 

[やぶちゃん注:「ほんとう」はママ。これは既に「萩原朔太郎詩集 遺珠 小學館刊 遺稿詩篇 センチメンタリズムの黎明 / 筑摩版全集所収の同題の詩の別稿」の私の注で電子化した筑摩版全集の「未發表詩篇」に載る「センチメンタリズムの黎明」の最後の部分と酷似する。相同ではない。全体はリンク先を見て貰いたい。その最後の部分のみを転写する。

   *

いまきけ

いま、あけぼのゝ遠い地平線で

幽かな幽かな、赤ん坊(ぼ)の泣聲合唄がきこゑる

 

おゝ見給ヘ

黎明のそうびいろの空に

感傷の純金の母體がうつ映つて居る

それは歡喜と苦痛にふるへながら

第一の奇蹟の扉のまへに合掌して居る

私の、おお、私のほんとういぢらしい

ほんとうの、センチメンタリズムの姿だ。

       ――八月十六日ノ日記ヨリ――

 

   *

思うに、同一の原稿ではないかと推定される。]

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