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2022/01/31

毛利梅園「梅園介譜」 水蟲類 サリ蟹(シマリカニ) / ニホンザリガニ(再出・塩蔵標本)

 

[やぶちゃん注:底本のここからトリミングした。この丁の図は、皆、小さいが、ご覧の通り、そこに同じヤマトザリガニの図を二つ並べて描いてある。梅園にとって、この種は非常に興味ある対象であったことが見てとれる。但し、塩蔵標本で体色が異なることから、これが、先の「福蟹」と同じヤマトザリガニであるとすることを、やや躊躇している雰囲気はある。しかし、『恐らく同一種ならん』と彼が思ったからこそ、かく並置し、同じく奇品と記したと考えてよかろう。なお、実際には、以下の画像の左下部の解説の真上には「朝鮮ガニ」の図があるのだか、流石に五月蠅いので、今回は文字のない本丁の一部分を切り取り、それをそこに貼りつけて、意図的に消してある。標題の前に最初の解説があるが、後に回した。]

 

Yamatozarigani

 

さり蟹【「しまりかに」。松前。】

 

或る某(ぼう)、奥刕旅行の節、彼(か)の地にて、之れを得(え)、二疋、予にあたゑり。最も、𪉩に漬けて送りしゆへ、生色(せいしよく)を知らず。只、竒品にして、之れを玩す。其の形狀を載するのみ。

 

乙未(きのとひつじ)八月十四日、倉橋氏藏を乞ひて、眞寫す。

 

「さり蟹」の頭に石を生ず。漢名「喇蛄石(ラツコセキ)[やぶちゃん注:底本のルビ。]」、蘭名に呼びて、「ヲクリカンキリ」。此の「かに」、「ゑび」の形に似て、さかしまに行く故(ゆゑ)、「さり蟹」と云ふ。

 

[やぶちゃん注:並置される『毛利梅園「梅園介譜」 水蟲類 福蟹(フクガニ) / ニホンザリガニ』と同じく、現在、本邦の北東北と北海道のみに棲息する日本固有種である、

十脚(エビ)目抱卵亜(エビ)目異尾(ザリガニ)下目ザリガニ上アジアザリガニ科アジアザリガニ属ニホンザリガニ Cambaroides japonicus

である。詳細な注をリンク先に附してあるので、そちらを見られたい。なお、少し疑問を感じるのは、二個体の塩蔵品を梅園は所持しているのにも拘わらず、わざわざ、本図のために倉橋氏(既注であるが、再掲すると、本カテゴリで最初に電子化した『カテゴリ 毛利梅園「梅園介譜」 始動 / 鸚鵡螺』に出る、梅園にオウムガイの殻を見せて呉れた「倉橋尚勝」であるが、彼は梅園の同僚で幕臣(百俵・御書院番)である(国立国会図書館デジタルコレクションの磯野直秀先生の論文「『梅園図譜』とその周辺」PDF)を見られたい)の所蔵品を見せて貰って描いたという点であるが、或いは、梅園が貰った二個体の方は、保存状態がよくなく、外骨格がばらばらになってしまい、写生するに適さない状態であったことから、状態のよい塩蔵品を倉橋尚勝から借りて写生したということであろうか。解説の最後で、既に先に注した「ざりがに」の語源説の一つが示されているのが、興味深い。私も少年期にアメリカザリガニをよく捕った時の観察から、この語源説を強く支持するものである。

「乙未八月十四日」天保六年。一八三五年十月五日。]

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