毛利梅園「梅園介譜」 蛤蚌類 鹽吹貝(シヲフキ) / シオフキ
[やぶちゃん注:底本の国立国会図書館デジタルコレクションのここからトリミングした。なお、そこに一つ残した「キケウ貝」は未だに全く種を比定出来ないので、ペンディングして後を続けることとする。]
鹽吹貝(しをふき)
癸巳(みづのとみ)初夏十四日、眞写す。
[やぶちゃん注:斧足綱異歯亜綱バカガイ科バカガイ属シオフキ Mactra veneriformis
である。私のサイト版「和漢三才圖會 卷第四十七 介貝部」の「蛤蜊(しほふき)」、及びブログの「大和本草卷之十四 水蟲 介類 鹽吹貝」を参照されたい。前者では、和名について、『其の大いさ、二寸ばかり、圓く、灰白色。花文無く、紫の唇。殻、薄く、光滑〔=光沢〕無く、横、同色の文理(もんり)、有り。其の肌、鹽粉を吹き出せるがごとし。故に鹽吹貝と名づく』という私にとっては目から鱗の解説が載っているのである。勢いよく水管から潮水を吹き出すからじゃあ、ないんだな、これが!
「癸巳(みづのとみ)初夏十四日」天保四年四月十四日。一八三三年六月一日。]
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