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2022/03/19

萩原朔太郎 未発表詩篇 偉大なる懷疑

 

 偉大なる懷疑

      ――淨罪詩扁、奧付――

 

主よ

あきらかに犯せるつみおば

あきらかに犯せるつみと知らしめ給ヘ

なんぞ

われは われの かの 尊き 聖なる異敎の偶像に禮拜供養せるつみ ことことばあかしせん[やぶちゃん注:底本編者は末尾「ことばあかしせん」を『ことをばあかしせん』と補正している。]

みちならぬ姦淫のつみをばあかしせん

しかはあれども

我は主を信ず

我は主を信ず

まことに□□□我主ひとりを信ず

かゝる日の懺悔をさヘ

れが疾患より出づる詩扁をものとしあらば

すべて主のみ前にこゝろにまかせ給ひてよ

しかはあれども

われは主を信ず

主よ

あきらかに犯せるつみをば

あきらかに犯せるつみと知らしめたまヘ

 

[やぶちゃん注:底本は筑摩版「萩原朔太郞全集」第三巻の「未發表詩篇」の校訂本文の下に示された、当該原稿の原形に基づいて電子化した。表記は総てママである。編者注があり、『ノートより』とする。削除部を除去して示す。

   *

 

 偉大なる懷疑

      ――淨罪詩扁、奧付――

 

主よ

あきらかに犯せるつみおば

あきらかに犯せるつみと知らしめ給ヘ

聖なる異敎の偶像に供養せることばあかしせん

みちならぬ姦淫のつみをばあかしせん

しかはあれども

我は主を信ず

我は主を信ず

まことに主ひとりを信ず

かゝる日の懺悔をさヘ

れが疾患より出づるものとしあらば

すべて主のみこゝろにまかせ給ひてよ

しかはあれども

われは主を信ず

主よ

あきらかに犯せるつみをば

あきらかに犯せるつみと知らしめたまヘ

 

   *

この添え辞は甚だ気になる。萩原朔太郎は「淨罪詩」「篇」と名づけた詩群を多くものしているが、これは、謂わば、それらの究極の「奧付」としての最終詩篇であることを示すものだからである。単純に私のブログで萩原朔太郎の「淨罪詩」の文字列で検索すると、二十七件余りの電子化記事が掛かってくる(但し、これはその文字列を私が注で使用したものも含まれる)。これらの詩篇を検証された田村圭司氏の論文「萩原朔太郎の詩的達成――浄罪詩篇を軸にして――」(『帯広大谷短期大学紀要』第十七巻(一九八〇年刊)・「J-STAGE」のこちらからPDFでダウン・ロード可能)があるので参照されたい。]

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