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2022/03/04

毛利梅園「梅園介譜」 蛤蚌類 蒲蔔貝(ブトウガイ) / タマエガイ

 

[やぶちゃん注:底本の国立国会図書館デジタルコレクションのここからトリミングした。ここにある全十六図(同一個体の裏・表でもそれぞれを一つと数えて)は右下方に「此數品武江本鄕住某氏町醫所持見ㇾ自予寫ヿヲカフ故天保五年九月初一日眞寫」(此の數品(すひん)、武江本鄕住(ぢゆう)、某氏、町醫の所持より見つ。予、寫すことを願がふ。故(ゆゑ)、天保五甲午(きのえむま)年九月初一日(しよついたち)、眞寫す。)と、写生対象についての経緯及びクレジットがある。グレゴリオ暦で一八三四年十月三日である。]

 

Budougai

 

蒲蔔貝(ブドウガイ)[やぶちゃん注:漢字表記はママ。「葡萄」の誤字。]

 

其の形、此(か)くのごとくにして、貝の合はせ目ありて、開かず。只、尾(を)に、穴、各(おのおの)一つ、あり。貝は「たいらぎ」の丸さに似たり。貝、甚だ、うすし。

 

    裏

 

 

[やぶちゃん注:図鑑を何冊もひっくり返し、ネットで調べて、やっと、

斧足綱翼形亜綱イガイ目イガイ超科イガイ科タマエガイ属タマエガイ Musculus cupreus

に比定することとした。吉良図鑑によれば、『殻はほぼ三角形でよく膨れ』、『殻頂は膨大して秀でる。殻は前後区と中央区とに明確に区画され』、『前後区は放射脈を刻み』、『中央区は僅かに凹み』、『平滑である。紫褐色で内面は真珠光沢があ』るとあり、分布域は『本州中部以南潮線下』とある。貝が合わせてあって、開かないというのは不審で(採集者が別々な個体の左右を糊で合わせて所持者に渡した可能性が考えられる。とすれば、孰れの個体も内側は摩耗してしまい、真珠光沢を失っていたものと推定される)、しかも、それぞれの殻に穴が開いているというのは、ツメタガイによって殻頂附近を溶解穿孔された一個体或いは二個体断片ということになろうか。決定的にこれと感じたのは、個人ブログ「図鑑を作る(二枚貝編)」の同種のページの画像を見た時であった。そこには、『海藻類の根元に埋まって生息しています』とあった。

「たいらぎ」「大和本草卷之十四 水蟲 介類 タイラギ」の私の冒頭の注を参照。]

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