毛利梅園「梅園介譜」 蛤蚌類 瞿麥貝(ナデシコガイ) / ナデシコガイ
[やぶちゃん注:底本の国立国会図書館デジタルコレクションのここからトリミングした。右下方及び左上方を、一部、マスキングした。]
瞿麥貝(なでしこがい)【「紅貝」とも。五種。】
「六〻貝合和哥」
左五番 西行
「夫木集」
千※しむなてしこ貝にしく色は
大和からにもあらじとそ思ふ
[やぶちゃん字注:「※」=「塩」―「土」+「氵」。」。]
[やぶちゃん注:名前と色から、
斧足綱翼形亜綱カキ目イタヤガイ亜目イタヤガイ科カミオニシキ亜科カミオニシキ属
外国名ナデシコガイ Chlamys irregularis
に比定。これはこの発色のものをのみ選んで集めたものに過ぎない。色は地味なものから、多色である。
「六々貝合和哥」さんざん出た「六々貝合和歌」。国立国会図書館デジタルコレクションの原本の当該歌はここ。
*
左五 なてしこ貝
「夫木」
ちしほしむなてしこ貝にしく色は西行
やまとからにもあらしとそ思ふ
*
因みに、同書の貝合せの図は、ここの右の第一列下から二番目。問題なくナデシコガイである。]
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