萩原朔太郎 未発表詩篇 一の眞理
訪問者
一の眞理
わたしをおまへがたをしらない
でみんな野原へ出てゆけ
ばけもの め づ め らめ
家畜のばけものめ
けれどもわたしの良心が
そつとおまへだけをよびかへした
おまへはほんとに正直である、ものだ、
[やぶちゃん注:底本は筑摩版「萩原朔太郞全集」第三巻の「未發表詩篇」の校訂本文の下に示された、当該原稿の原形に基づいて電子化した。表記は総てママである。一行目を校訂本文は『わたしはおまへがたをしらない』としてある。]
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