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2022/08/12

毛利梅園「梅園介譜」 蛤蚌類 荷苞貝(キンチヤクカイ)二種 / キンチャクガイとウチムラサキ

 

[やぶちゃん注:底本の国立国会図書館デジタルコレクションのここからトリミングし、一部をマスキングした。]

 

荷苞貝

きんちやくがい

 

Kintyakugai

 

二種。

甲午(きのえうま)十月朔日(ついたち)、芝蝦(しばえび)の中に交じれるを得、眞寫す。

 

[やぶちゃん注:上方の個体は確かに、

斧足綱翼形亜綱ウグイスガイ目イタヤガイ超科イタヤガイ科キンチャクガイ属キンチャクガイ Decatopecten striatus

としてよいだろう。小学館「日本大百科全書」の奥谷喬司先生の記載によれば、『太平洋側は房総半島、日本海側では能登』『半島以南から九州まで、また朝鮮半島、中国沿岸にも分布し、潮間帯下から水深50メートルぐらいの砂底にすむ。殻高45ミリメートル、殻長50ミリメートル、殻幅20ミリメートルぐらい。殻は厚手で堅固、殻表には太くて低い5本の放射肋』『があり、形が巾着に似ている。太い放射肋の上には微細な放射肋もあり、また通常は、成長の滞ったところで段がついている。殻表は白から赤褐色、さらには濃紫黒色のものまであり、大きなまだら模様になっているのが普通である』とある。

 しかし、下方の個体はあらゆる点で、キンチャクガイではない。これは、前背縁が、急激に鋭角で下がっているのがやや気になるが、殻表面の激しく粗い成長輪脈とその色彩から、所謂、通称「大浅利」(おおあさり)で知られる、

斧足綱異歯亜綱マルスダレガイ目マルスダレガイ科 Saxidomus 属ウチムラサキ Saxidomus purpurata

ではないかと判じた。「ぼうずコンニャクの市場魚類図鑑」の同種のページ、及び、サイト「旬の食材百科」の同種のページの画像、特にこれを見られると、私がそう同定したくなる気持ちが判って頂けるものと思う。こっちは前者が女性用の可愛い「巾着」に似ているのに比して、寧ろ、守銭奴の持つ金口(かねぐち)パッチンの無粋な「蝦蟇口」(がまぐち)って感じだが。

「荷苞貝」ちょっと中国語っぽい。「荷苞」は、中国や朝鮮半島に自生する、個性的なハートに雫をつけたような形の花で知られる「華鬘草」、キンポウゲ目ケシ科ケマンソウ亜科ケマンソウ属ケマンソウ Lamprocapnos spectabilis の花に擬えたものではあるまいか。現代中国語では「荷包牡丹」「荷包花」と書くからである。

「甲午十月朔日」天保五年十月一日は、グレゴリオ暦一八三四年十月一日。

「芝蝦」現行の標準和名では、内湾の泥底に好んで棲息するクルマエビ科ヨシエビ属シバエビ Metapenaeus joyneri である。この和名は、嘗つて、江戸の芝浦で多く漁獲されたことに由来する。]

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