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2023/01/17

芥川龍之介書簡抄158 追加 大正六(一九一七)年十月七日 井川恭宛

 

[やぶちゃん注:現在、進行中の恒藤恭「旧友芥川龍之介」の「芥川龍之介書簡集」のための追加電子化はこれで終わる(残りの六通は既に本カテゴリの本チャンで総て電子化済み)。]

 

大正六(一九一七)年十月七日・消印八日・京都市外下加茂村松原中ノ丁八田方裏 井川恭樣 十月七日 芥川龍之介

 

拜啓

今日又東京へかへつて來た 態々難有う

あらしはずゐぶん東京がひどかつた 本鄕藪下のよく君と散步した通り(まつすぐゆくと森さんの家の前へ出る細い通り)ではあの大きな欅が三本根元からひつくり返つて向う側の家を二つつぶしちまつた 大學の木も大分やられた 上野もひどい 銀座の柳がならんで何本も仆れたのも奇觀だつたし朝方々の看板が往來へたくさん落ちてゐたのも盛だつた 僕のうちは垣根が仆れた丈だが前の柏倉(屋根に鳩のあるうち)では庇が何間か風にさらはれてうちの中へ雨が土砂降にふりこんださうだ うしろの小山巽道君の庇も風にやられて画を大分痛めたらしい

學校の方は大分忙しくなつた 和文英譯を敎へるんだからやりきれない 近々大阪每日へ半月位の豫定で短篇をかく

雅子さんによろしく頓首

    十月七日                 芥 川 龍 之 介

   井 川 恭 樣

 

[やぶちゃん注:「本鄕藪下」「まつすぐゆくと森さんの家の前へ出る細い通り」源氏の東京都文京区千駄木にある「藪下通り」(グーグル・マップ・データ)。北部分に旧森鷗外邸(観潮楼)があった(現在は「文京区立森鷗外記念館」)。

「柏倉」不詳。

「小山巽道君」画家らしいが、不詳。

「學校」横須賀海軍機関学校。

「短篇」「戯作三昧」(リンク先は私の作品集「傀儡子」版)。『大阪毎日新聞』夕刊に大正六(一九一七)年十月二十日から十一月四日(十月二十二日は休載)まで計十五回で連載された。

「雅子」恒藤の妻。]

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