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2023/03/07

柳田國男「妖怪談義」(全)正規表現版 妖怪名彙(その9) / ヤギヤウサン・クビナシウマ・後記 / 柳田國男「妖怪談義」(全)電子化注~了

 

[やぶちゃん注:永く柳田國男のもので、正規表現で電子化注をしたかった一つであった「妖怪談義」(「妖怪談義」正篇を含め、その後に「かはたれ時」から、この最後の「妖怪名彙」まで全三十篇の妖怪関連論考が続く)を、初出原本(昭和三一(一九五六)年十二月修道社刊)ではないが、「国立国会図書館内/図書館・個人送信限定」で「定本 柳田國男集 第四卷」(昭和三八(一九六三)筑摩書房刊)によって、正字正仮名を視認出来ることが判ったので、これで電子化注を開始する。本篇の分割パートはここ。但し、加工データとして「私設万葉文庫」にある「定本柳田國男集 第四卷」の新装版(筑摩書房一九六八年九月発行・一九七〇年一月発行の四刷)で電子化されているものを使用させて戴くこととした。ここに御礼申し上げる。疑問な箇所は所持する「ちくま文庫版」の「柳田國男全集6」所収のものを参考にする。

 注はオリジナルを心得、最低限、必要と思われるものをストイックに附す。底本はルビが非常に少ないが、若い読者を想定して、底本のルビは( )で、私が読みが特異或いは難読と判断した箇所には歴史的仮名遣で推定で《 》で挿入することとする。踊り字「〱」「〲」は生理的に嫌いなので、正字化した。太字は底本通り

 なお、本篇は底本巻末の「内容細目」によれば、昭和一三(一九三八)年六月から十月までと、翌十四年三月発行の『民間伝承』初出である。

 これを以って、柳田國男の単行本「妖怪談義」の全篇電子化注を完遂した。]

 

ヤギヤウサン 阿波の夜行樣《やぎやうさま》といふ鬼の話は民間傳承にも出て居る(三卷二號)。節分の晚に來る髭の生えた一つ目の鬼といひ、今は嚇《おど》されるのは小兒だけになつたが、以前は節分・大晦日・庚申の夜の外に、夜行日といふ日があつて夜行さんが、首の切れた馬に乘つて道路を徘徊した。これに出逢ふと投げられ又は蹴殺《けころ》される。草鞋を頭に載せて地に伏して居ればよいといつて居た(土の鈴一一號)。夜行日は拾芥抄《しふがいしやう》に百鬼夜行日とあるのがそれであらう。正月は子の日、二月は午の日、三月は巳の日と、月によつて日が定まつて居た。

[やぶちゃん注:ウィキの「夜行さん」を見られたい。そこには、大晦日・節分・庚申の日・夜行日(陰陽道による忌み日。正月と二月の子の日、三月と四月の午の日、五月と六月の巳の日、七月と八月の戌の日、九月と十月の未の日、十一月と十二月の辰の日)に現われる鬼形の物とする。

「土の鈴」民俗学者本山桂川(『柳田國男「妖怪談義」(全)正規表現版 ひだる神のこと』で既出既注)が編集していた民俗学雑誌。

「拾芥抄」本邦で中世に編纂された類書(百科事典)。全三巻。詳しくは当該ウィキを見られたい。国立国会図書館デジタルコレクションの慶長年間の板本の第三巻のここに、

   *

夜行夜途中歌

 カタシハヤエカセニクリニタメルサケテヱヒアシエヒ我シコニケリ

   *

とあるのは、百鬼夜行に出逢わないように唱える防御のための呪文らしい。底本では最後の「我シコニケリ」の「コ」が右向きに反転しているが、ネット上の複数の記載で「コ」と訂した。或いはこの反転自体が何らかの呪術である可能性もあろうか。それらの記載では、次のように切っているものが多い(以下はこちらに従った)。

   *

 カタシハヤ エカセニクリニ タメルサケ テヱヒ アシエヒ 我シコニケリ

   *]

クビナシウマ 首無し馬の出て來るといつた地方は越前の福井にあり、又壹岐島にも首切れ馬が出た。四國でも阿波ばかりでなくそちこちに出る。神樣が乘つて、又は馬だけで、又は首の方ばかり飛びまはるといふ話もある。

[やぶちゃん注: 先のウィキの「夜行さん」には、鬼の「夜行さん」は首切れ馬(首のない馬の妖怪)に乗って徘徊するとある。但し、ウィキには独立した妖怪としての「首切れ馬」もある。

 以下は、一行空けの後、底本では全体が一字下げ。]

 

 示現《じげん》諸相の中でも、最も信者の少ない妖怪のいひ傳へは、實在の言葉で採錄して置くより他に、その形體を把捉するの途が無いので、諸君の力を借り、出來るだけ多くの名と說明とを集めて見ようとするのである。まだ中々續きさうなので、これからは時々中絕するつもりであるが、中絕しても蒐集を止めて居るのではない。五十音順にでも整理して置いて、なほ續々不足を補はれんことを希望する。

[やぶちゃん注:「五十音順にでも整理して」せめても本篇自体をそうして欲しかったな、柳田先生。]

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