大手拓次 「をののき」
[やぶちゃん注:本電子化注は、初回の冒頭に示した通りで、岩波文庫の原子朗編「大手拓次詩集」(一九九一年刊)からチョイスし、概ね漢字を正字化して、正規表現に近づけて電子化注したものである。]
をののき
飾り珠をつけたおとなしい戀のうしろから、
しづかなくらがりをたよりにして
ほんの氣まぐれの匂ひをたきしめた
夜(よる)のなかのともしび色のあそび心は
水草(みづくさ)のあはあはしい莖のやうに
性のそよ風に盲目の指先はふるへてる。
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[やぶちゃん注:本電子化注は、初回の冒頭に示した通りで、岩波文庫の原子朗編「大手拓次詩集」(一九九一年刊)からチョイスし、概ね漢字を正字化して、正規表現に近づけて電子化注したものである。]
をののき
飾り珠をつけたおとなしい戀のうしろから、
しづかなくらがりをたよりにして
ほんの氣まぐれの匂ひをたきしめた
夜(よる)のなかのともしび色のあそび心は
水草(みづくさ)のあはあはしい莖のやうに
性のそよ風に盲目の指先はふるへてる。