フライング単発 甲子夜話卷之四十九 5 鸛雛を雀養ふ
[やぶちゃん注:以下、現在、電子化注作業中の南方熊楠「鴻の巢」の注に必要となったため、急遽、電子化する。非常に急いでいるので、注はごく一部にするために、特異的に《 》で推定の歴史的仮名遣の読みを挿入し、一部に句読点も変更・追加し、鍵括弧記号も用い、段落も成形した。但し、ここに語られたことは、事実としてあるのかどうかは、私は知らない。]
49―5 鸛《こふのとり》雛《ひな》を雀《すずめ》養《やしな》ふ
或人《あるひと》、曰《いはく》、
「鸛の巢に雛を生ずるときは、雀、その雛の餌《ゑ》を運ぷ。大小夐別《けいべつ》の鳥にて、いかなる故に親《したし》きや。鸛も雀を害せず、雀も亦、鸛を恐るゝこと、無《なし》。」となり。
■やぶちゃんの呟き
「夐別」はるかに異なることを言う語。
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