甲子夜話卷之七 22 御天守臺石垣の事
7-22
予が邸に來る石工(いしく)、或日、藝樹のことに與(くみ)して、大城に入(いり)たること、あり。
還(かへり)て人に語(かたり)しを聞く。
「大城、御天守臺の石垣は、殊に、大(おほき)なる石なるにて、就ㇾ中(なかんづく)、四隅(よすみ)の石は、石一つの大さ、九尺餘なる有(あり)。」
と云ふ。
大城の壯觀、おもふべし。
■やぶちゃんの呟き
「藝樹」園芸用の樹木の探索か。
「大城」これは当初、現在の福岡県大野城(おおのじょう)市大城(おおき)にあった、上古の砦であった大野城跡(グーグル・マップ・データ)のことかと思ったが、古くに消滅しているので、ここは江戸城のことであろう。
« 甲子夜話卷之七 21 弘道館、時習館の學生、佳對事 | トップページ | 甲子夜話卷之七 23 南部、津輕の正邪の事 »