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2023/11/11

「博物誌」ルナアル作・岸田國士譯(正規表現版・ボナール挿絵+オリジナル新補注+原文) 「螢」

[やぶちゃん注:本電子化はサイトの「心朽窩新館」で偏愛する『ジュール・ルナール「博物誌」岸田国士訳(附 Jules Renard “ Histoires Naturelles ”原文+やぶちゃん補注版)』を公開している(新字新仮名戦後版)が、今回は国立国会図書館デジタルコレクションの正字正仮名のもの、戦前の岸田國士譯ジュウル・ルナアル 「博物誌」(昭一四(一九三九)年白水社刊)の画像(リンク先は当該書の標題附き扉二)を視認出来るようになったことから、それをブログ版として、新規まき直しで、零から始めることとしたものである。詳しくは初回の冒頭注を参照されたい。

 また、ボナールの画像に就いては、十六年前のそれではなく、再度、新潮文庫版のそれを、新たにOCRで読み込み、補正・清拭して用いる。注も一からやり直すこととし、原文は前回のものを調べたところ、アクサンテギュの落ちが有意に認められたので(サイト版は敢えてそのままにしておいた)、新たにフランスのサイト“TEXTES LIBRES”の電子化された同書原文のものをコピー・ペーストさせて戴くこととすることとした。

 

 

    

 

 

 いつたい、何事があるんだらう? もう夜の九時、それにあそこの家(うち)では、まだ明りがついてゐる。

 

[やぶちゃん注:昆虫綱 鞘翅(コウチュウ)目多食(カブトムシ)亜目コメツキムシ下目ホタル上科ホタル科 Lampyridae 。フランスで一般的なものは、ホタル科マドボタル亜科 Lampyrini 族 Lampyris 属 Lampyris noctiluca である。一般に「土蛍」(つちぼたる)と呼ぶ、ホタル科の昆虫の幼虫、又は、翅(はね)が退化した♀成虫で、地表にいて、光るものを指す。本邦ではマドボタル亜科 Lampyrinae に属するマドボタル属 Pyrocoelia の幼虫と♀がこれに相当するが、海外では、種類が、かなり多い。なお、本篇は、本篇は二年先行する『ジュウル・ルナアル「ぶどう畑のぶどう作り」附 やぶちゃん補注』の中に同題同文のものがある。ボナールの挿絵はない。]

 

 

 

 

LE VER LUISANT

 

Que se passe-t-il ? Neuf heures du soir et il y a encore de la lumière chez lui.

 

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