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2023/11/02

「博物誌」ルナアル作・岸田國士譯(正規表現版・ボナール挿絵+オリジナル新補注+原文) 「ブリュネットの死」

[やぶちゃん注:本電子化はサイトの「心朽窩新館」で偏愛する『ジュール・ルナール「博物誌」岸田国士訳(附 Jules Renard “ Histoires Naturelles ”原文+やぶちゃん補注版)』を公開している(新字新仮名戦後版)が、今回は国立国会図書館デジタルコレクションの正字正仮名のもの、戦前の岸田國士譯ジュウル・ルナアル 「博物誌」(昭一四(一九三九)年白水社刊)の画像(リンク先は当該書の標題附き扉二)を視認出来るようになったことから、それをブログ版として、新規まき直しで、零から始めることとしたものである。詳しくは初回の冒頭注を参照されたい。

 また、ボナールの画像に就いては、十六年前のそれではなく、再度、新潮文庫版のそれを、新たにOCRで読み込み、補正・清拭して用いる。注も一からやり直すこととし、原文は前回のものを調べたところ、アクサンテギュの落ちが有意に認められたので(サイト版は敢えてそのままにしておいた)、新たにフランスのサイト“TEXTES LIBRES”の電子化された同書原文のものをコピー・ペーストさせて戴くこととすることとした。

 

 

Buryunetto

 

    ブリュネットの死

 

 

 フィリップは私を起しに來て、夜なかに起きてぢつと耳を澄ましてみたが、彼女は靜かな息づかひをしてゐたと云ふ。

 然し、今朝からまた、その樣子が心配になつて來た。

 よく乾いた干草をやつてみたが、見向きもしない。

 そこで今度は取りたての靑草を少しやつてみると、ブリュネットはふだんはとても好物なくせに、殆どそれに口をつけない。彼女はもう犢の面倒もみない。そして、犢が乳を飮まうとして、ぎこちない脚で起ち上がると、その鼻面で押され、そのたんびにひよろひよろする。

 フィリップは二匹を別々にして、犢を母親から遠いところに繫ぐ。ブリュネットはそれにも氣がつかない風だ。

 フィリップの心配さうな樣子は、私たちみんなに乘り移る。子供たちまで起き出さうとする。

 獸醫がやつて來て、ブリュネットを診察し、牛小屋から出してみる。彼女は壁に突き當り、出口の敷居に躓(つまづ)く。今にも倒れさうだ。そこで、また小屋へ入れておくことにする。

 「だいぶ惡いやうですな」と、獸醫は云ふ。

 私たちは、なんの病氣か訊いてみる勇氣もない。

 獸醫はどうも產褥熱らしいと云ふ。よく命にかかはることもある病氣で、それも特にいい乳牛に多い。で、もう駄目だと思はれてゐた牝牛を自分が助けてやつた思ひ出話を一つ一つ話して聞かせながら、彼は壜のなかの液體をブリュネットの腰あたりに筆で一面に塗りつける。

 「こいつはちよつと發泡膏みたいな働きをするんです」と彼は云ふ。「正確な調合は知りません。巴里から來るもんです。これで腦の方さへやられなければ、もうひとりでに癒(なほ)りますよ。萬一、駄目なやうでしたら、ひとつ冷水療法をやつてみませう。そんなことをすると、なんにも知らない百姓はびつくりしますがね。つまり、あなただから申上げるわけです」

 「やつてみて下さい」

 ブリュネットは、ぢつと藁の上に寢たまま、それでもまだ頭の重みだけは支へてゐる。もう口は動かさなくなつた。ぢつと息をこらして、自分のからだの奧で何かが起こつてゐる樣子に聽き入つてゐるやうに見える。

 「いよいよ耳が垂れちまふまでは、まだ望みがあるから」とフィリップは云ふ。

 二度まで、彼女は起ち上りかけたが、駄目だつた。息遣ひが荒くなり、それもだんだん間遠(まどほ)になつて來る。

 そのうちに、たうとう左の脇腹へがつくりと首を落してしまふ。

 「まづいことになつて來た」とフィリップは云つて、しやがみ込んだまま、そつとひとりごとのやうに優しく話しかける。

 首はもう一度あがりかけて、またぐつたり秣桶(まぐさをけ)の緣に倒れかかる。それがあんまりがつくりと行つたので、そのぶつつかつた鈍い音に、私たちは思はず「あ!」と聲を立てる。

 私たちは、ブリュネットがぺしやつとなつてしまはないやうに、そのまはりに藁を積み上げる。

 彼女は頸と脚を伸ばし、ちやうど牧場で暴風雨(あらし)の日にやるように、長々と寢そべつてゐる。

 獸醫はたうとう血を取ることにきめる。彼はあんまりそばへは寄らない。腕の方はもう一人の醫者と變りはないが、然しちつと思ひ切りが惡いといふ噂だ。

 最初、木槌で叩くと、刄針(ランセツト)が血管の上を滑つてしまふ。そこでもう一度もつとしつかり手元を決めて叩くと、錫の手桶のなかにどくどくと血が流れ出す。その桶には、ふだんなら乳がいつぱいなみなみと溜るのである。

 血を止めるために、獸醫は血管のなかへ鋼鐵の針を通す。

 それから、だいぶ樂になつたらしいブリュネットのからだに、額からずつと尻尾の先まで、井戶水でしめした濕布を當て、それをしよつちゆう取換へてやつてやる。直ぐ溫まつてしまふからである。彼女は顫へもしない。フィリップはしつかり角をつかまへて、頭が左の脇腹にぶつつからないやうにしてゐる。

 ブリュネットは、すつかり委(まか)せきつたやうに、もう身動きもしない。氣分がよくなつたのか、それとも益々容態が惡くなつたのか、一向わからない。

 私たちは悲しい氣分になつてゐる。然し、フィリップの悲しみは、仲間の一匹の苦しむ樣子をそばで見てゐる動物のそれのやうに沈鬱である。

 彼の女房が朝のスウプを持つて來る。彼は腰掛に腰を下ろしたまま、まづさうにそれを喰ひ、おまけにすつかりは喰はない。

 「いよいよ、おしまいだ」と彼は云ふ。「からだが膨れて來たよ!」

 私たちは、初め、半信半疑である。然し、フィリップの云つたのは本當だつた。彼女のからだは眼に見えて膨れて來、それがちつとも元へ戾らない。なかへはいつた空氣がそのまま拔けなくなつてしまつたやうだ。

 フィリップの女房は訊く――

 「死んだの?」

 「見ないでいい、お前なんか!」と、フィリップは邪慳な調子で云ふ。

 フィリップのお内儀さんは庭へ出て行く。

 「そう直ぐにや搜しに行けないぜ、代りのやつは」と、フィリップは云ふ。

 「何の代りだ?」

 「ブリュネットの代りでさ」

 「行く時には俺がさう云ふ」と、私は自分でもびつくりするほど主人聲で云ふ。

 私たちは、この出來事が悲しいといふよりも、寧ろ腹立たしいのだといふ風に思はうと努める。そして既に、ブリュネットは死んだと口に出して云つてゐる。

 然し、夕方、私は敎會の鐘撞き男に道で遇つたが、彼にかう云ひかけて、どういふわけで思ひとどまつたのかわからない――

「さあ、百スウやるぜ。ひとつ弔ひの鐘を撞いてくれ。俺のうちで死んだものがあるんだから」

 

[やぶちゃん注:哺乳綱鯨偶蹄目反芻(ウシ)亜ウシ科ウシ亜科ウシ族ウシ属オーロックス(英語:Aurochs:家畜牛の祖先。一六二七年に世界で最後の一頭がポーランドで死に、絶滅した)亜種ウシ Bos primigenius taurus の品種の一つで、「ホルスタイン」(Holstein)、又は「ホルスタイン・フリーシアン」(Holstein Friesian cattle)と呼ぶ(品種名は本種を主体として今も養育しているドイツのシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州(Land Schleswig-Holstein)に因む)品種の♀。前篇の「牝牛」では『名前をつけないでしまつた』と述べているが、本篇の牛が前篇のと違う乳牛であるとは、私には思われない。されば、その後に「ブリュネット」と名づけたものと私は思う。私は十代の頃、この「博物誌」を読んで、この一章を読んで、思わず、涙したのを覚えている。一九九四年臨川書店刊『ジュール・ルナール全集』第五巻所収の佃裕文訳「博物誌」の後注に、『一九〇〇年六月六日、ルナールはショーモからアルフレッド。アティス』『宛てに』、『「それからうちの雌牛が子牛を残して死んでしまった。この子牛はパリに連れてゆく。そいつの死の話――雌牛の死のこと、子牛は元気旺盛だ――をルヴュ・ブランシュ誌に送りそこねたよ。しかしおたくの原稿料を考えると、いいときに思い止まったものだ。あれじゃ代わりの雌牛を買うことは出来ないからね」と書き送っている。』とある。但し、続けて、『しかし』三年後の『一九〇三年九月二十六日の日記にはつぎのように記している』として、『「文学の美しさ。私は雌牛を一頭亡くす。私はその死を書く。それで他の雌牛が一頭買えるだけの金が入る」』と記しているのであった。

「フィリップ」既に、一度、「犬」で記しているが、より明快に同前の佃裕文訳「博物誌」の後注に記してあるので引用すると、『シモン・シャリモー。ショーモで妻のラ・ロンドットとともにルナールの雑用をした下男。ルナールは著作の中で彼らをフィリップとラゴットと呼んでいる。ルナールは一八九六年から自分が死ぬまで、彼を雇った。』とある。

「子供たち」息子のフランソワ(愛称は「ファンテク」)と、娘のマリー(愛称は「バイイ」)。

「產褥熱」「さんじよくねつ(さんじょくねつ)」と読む。私は二十代まで「さんじゅくねつ」と誤って読んでいたので、敢えて読みを添えておく。辻昶訳一九九八年岩波文庫刊「博物誌」では、『乳熱』と訳しておられ、注があり、『牛の産後、血中のカルシウムの濃度が低下してしまい、規律不能等の症状を示す病気』とある。サイト「zoetis」の「産褥熱」によれば、『分娩後およそ』一『週間以内に発症する、子宮および腟などの産道損傷部への細菌感染を原因とする熱性疾患の総称であり、原因疾患は産褥性子宮炎あるいは産褥性腟炎とされています。臨床兆候として、発熱とともに悪臭を伴う悪露の貯留、食欲減退から廃絶、頻脈、呼吸促迫等が認められます』。『原因菌は以下の』四『菌種とされています』として、細菌 Bacteria ドメインの、

フソバクテリウム門フソバクテリウム綱フソバクテリウム目フソバクテリウム科フソバクテリウム・ネクロフォーラム Fusobacterium necrophorum

放線菌門放線菌綱放線菌目放線菌(アクチノマイセス)科 Actinomycetaceae アルカノバクテリウム属アルカノバクテリウム・ピオゲネス Arcanobacterium pyogenes

バクテロイデス門 Bacteroidetes バクテロイデス綱バクテロイデス目プレボテラ科プレボテラ属プレボテラ・メラニノジェニカ Prevotella melaninogenica

プロテオバクテリア門 Proteobacteriaγ プロテオバクテリア綱 Gammaproteobacteria エンテロバクター目 Enterobacterales 腸内細菌科エスケリキア属大腸菌(エシェリヒア コリ) Escherichia coli

が挙げられてある。『難産や分娩介助、双子や死産、胎盤停滞、子宮脱等の修復など、産道を損傷したり』、『感染を助長する事例が分娩時に起こると』、『産褥熱の発症リスクが高くなり、経済的にも深刻な損失を与えることがわかっています。分娩時問題牛の分娩後』十『日以内の熱発発症率は約』三十『%にも及び、正常分娩牛においても』二十『%が熱発していたという報告もあります』とあった。

「發泡膏」同じく辻氏は『発泡薬』と訳され、注で、『皮膚の患部に貼り、水泡(すいほう)を生じさせる治療薬』とある。

「冷水療法」同前で辻氏の注に、『冷水によって体温の低下をはかる療法』とある。

「血を取ること」同前で辻氏はここの一文を『獣医は、瀉血(しゃけつ)することに決める。』と訳され、注で、『頸静脈に小切開を加えて、悪い血を出させる療法』とある。

「百スウ」「スー」は旧フランの下位単位。現在は信頼してよい(但し、十年前の換算)と思われるデータによれば、

労賃を基準として: 一フラン=五千円 / 一スー=二百五十円

食糧を基準として: 一フラン=二千円 / 一スー=百円

生活品基準として: 一フラン= 五百円 / 一スー=二十五円

とあるので、現在の二千五百円から二万五千円相当となる。]

 

 

 

 

LA MORT DE BRUNETTE

 

Philippe, qui me réveille, me dit qu'il s'est levé la nuit pour l'écouter et qu'elle avait le souffle calme.

Mais, depuis ce matin, elle l'inquiète.

Il lui donne du foin sec et elle le laisse.

Il offre un peu d'herbe fraîche, et Brunette, d'ordinaire si friande, y touche à peine. Elle ne regarde plus son veau et supporte mal ses coups de nez quand il se dresse sur ses pattes rigides, pour téter.

Philippe les sépare et attache le veau loin de la mère.

Brunette n'a pas l'air de s'en apercevoir.

L'inquiétude de Philippe nous gagne tous. Les enfants même veulent se lever.

Le vétérinaire arrive, examine Brunette et la fait sortir de l'écurie. Elle se cogne au mur et elle bute contre le pas de la porte. Elle tomberait ; il faut la rentrer.

- Elle est bien malade, dit le vétérinaire.

Nous n'osons pas lui demander ce qu'elle a.

Il craint une fièvre de lait, souvent fatale, surtout aux bonnes laitières, et se rappelant une à une celles qu'on croyait perdues et qu'il a sauvées, il écarte avec un pinceau, sur les reins de Brunette, le liquide d'une fiole.

- Il agira comme un vésicatoire, dit-il. J'en ignore la composition exacte. Ça vient de Paris. Si le mal ne gagne pas le cerveau, elle s'en tirera toute seule, sinon, j'emploierai la méthode de l'eau glacée. Elle étonne les paysans simples, mais je sais à qui je parle.

- Faites, monsieur.

Brunette, couchée sur la paille, peut encore supporter le poids de sa tête. Elle cesse de ruminer. Elle semble retenir sa respiration pour mieux entendre ce qui se passe au fond d'elle.

On l'enveloppe d'une couverture de laine, parce que les cornes et les oreilles se refroidissent.

- Jusqu'à ce que les oreilles tombent, dit Philippe, il y a de l'espoir.

Deux fois elle essaie en vain de se mettre sur ses jambes. Elle souffle fort, par intervalles de plus en plus espacés.

Et voilà qu'elle laisse tomber sa tête sur son flanc gauche.

- Ça se gâte, dit Philippe accroupi et murmurant des douceurs.

La tête se relève et se rabat sur le bord de la mangeoire, si pesamment que le choc sourd nous fait faire : “ oh ! ” Nous bordons Brunette de tas de paille pour qu'elle ne s'assomme pas.

Elle tend le cou et les pattes, elle s'allonge de toute sa longueur, comme au pré, par les temps orageux.

Le vétérinaire se décide à la saigner. Il ne s'approche pas trop. Il est aussi savant qu'un autre, mais il passe pour moins hardi.

Aux premiers coups du marteau de bois, la lancette glisse sur la veine. Après un coup mieux assuré, le sang jaillit dans le seau d'étain, que d'habitude le lait emplit jusqu'au bord.

Pour arrêter le jet, le vétérinaire passe dans la veine une épingle d'acier.

Puis, du front à la queue de Brunette soulagée, nous appliquons un drap mouillé d'eau de puits et qu'on renouvelle fréquemment parce qu'il s'échauffe vite. Elle ne frissonne même pas. Philippe la tient ferme par les cornes et empêche la tête d'aller battre le flanc gauche.

Brunette, comme domptée, ne bouge plus. On ne sait pas si elle va mieux ou si son état s'aggrave.

Nous sommes tristes, mais la tristesse de Philippe est morne comme celle d'un animal qui en verrait souffrir un autre.

Sa femme lui apporte sa soupe du matin qu'il mange sans appétit, sur un escabeau, et qu'il n'achève pas.

- C'est la fin, dit-il, Brunette enfle !

Nous doutons d'abord, mais Philippe a dit vrai. Elle gonfle à vue d'oeil, et ne se dégonfle pas, comme si l'air entré ne pouvait ressortir.

La femme de Philippe demande :

- Elle est morte ?

- Tu ne le vois pas ! dit Philippe durement.

Mme Philippe sort dans la cour.

- Ce n'est pas près que j'aille en chercher une autre, dit Philippe.

- Une quoi ?

- Une autre Brunette.

- Vous irez quand je voudrai, dis-je d'une voix de maître qui m'étonne. Nous tâchons de nous faire croire que l'accident nous irrite plus qu'il ne nous peine, et déjà nous disons que Brunette est crevée.

Mais le soir, j'ai rencontré le sonneur de l'église, et je ne sais pas ce qui m'a retenu de lui dire : -Tiens, voilà cent sous, va sonner le glas de quelqu'un qui est mort dans ma maison.

 

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