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2024/01/13

柴田宵曲「随筆辞典 奇談異聞篇」 「本能寺の変と鮎」 / 「ほ」の部~了

[やぶちゃん注:本書は昭和三六(一九六一)年一月に東京堂から刊行された。この総題の「随筆辞典」はシリーズ物の一書。本書については、初回の冒頭注を、また、作者については、私の『柴田宵曲 始動 ~ 妖異博物館 「はしがき」・「化物振舞」』の私の冒頭注を参照されたい。

 底本は国立国会図書館デジタルコレクションのこちらを使用した。新字新仮名である。但し、加工データとして、所持する筑摩書房『ちくま文芸文庫』の「奇談異聞辞典」(底本を解題したもの・二〇〇八年刊)を加工データとして使用させて貰った。ここに御礼申し上げる。

 読みが振れる、若い読者が躓くかも知れぬ箇所には《 》で読みを添えた。引用文の場合は歴史的仮名遣を用いた。なお、( )は柴田自身が附したルビである。

 また、柴田のストイックな編集法を鑑み、私の注は、どうしても必要と判断したもののみとした。幸い、有意な部分は私が既に電子化注したものがあるので、それをリンクさせてもいる。但し、この原本は新字新仮名であるため、私が電子化していない引用文の原本に当たることが出来たものは、極力、視認出来るように、国立国会図書館デジタルコレクションや他のデータベースの当該部をリンクさせるように努めた。

 なお、辞典形式であるので、各項目を各個に電子化する。公開は基本、相互の項目に連関性がないものが多いので、一回一項或いは数項程度とする。

 本篇を以って「ほ」の部は終わっている。]

 

 本能寺の変と鮎【ほのうじのへんとあゆ】 〔嘉良喜随筆巻四〕碁所ハ、信長公ノ時、寂光寺ニ宰相卜云フ僧アリ。碁ニ器用アリテ、御前へ被召出算沙法印ト御ヨビ、コレヨリ代々碁ノ上手ヲスユルナリ。宗桂ハ桂馬ヲヨク使フニヨリ、信長公名付ラル。碁将棊共ニ、信長公ノ時ヨリ、今ノ如クニ両家ニナル。信長公生害《しやうがい》ノ夜モ、夜半迄碁将棊ヲ御覧アリ。暁ニ成リテ、桂川ヨリ鮎ヲ持テ台所へ来《きた》ル者ノ申スハ、丹波ノ方《かた》ヨリ大勢甲冑ニテ上ル。道スガラ京へ来ル者ハ切殺スガ、大将ハ明智殿ト申ス。不審ナル事ト申ス。近習ノ衆モ聞キ、不審ナ事ナリ。夜明ケナバ知レントテ申上ゲズ。此時申上タラバ御用意有ルベキニ、運ノ尽《つく》ル所ナリトナリ。

[やぶちゃん注:「嘉良喜随筆」は「南都の怪」で既出。国立国会図書館デジタルコレクションの『日本隨筆大成』巻十一(昭和三(一九二八)年日本随筆大成刊行会刊)のこちらで(左ページ後ろから六行目の『○』以降)視認出来る。私は碁に興味がないので、注さない。悪しからず。]

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