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2024/01/11

フライング単発 甲子夜話續篇卷十六 25 蛇鯉の鬪

[やぶちゃん注:現在、作業中である柴田宵曲「随筆辞典 奇談異聞篇」のために必要となったので、フライングして、句読点の変更・追加と、読み・記号・改行・段落を加えた。カタカナは珍しい静山のルビ。標題は「へびこひのたたかひ」と訓じておく。]

 

16-25 

 文化元年のこと、とぞ。

 或日、鎌倉河岸(かまくらがし)の御外堀(おそとぼり)に、殊に大なる蛇(ヘビ)泳ぎ行くを、水底より、巨鯉(きよごひ)、浮びて、蛇を食はん、とす。

 蛇も、また、鯉を吞(のま)んとして、相爭(あひあそ)ふこと、時(とき)、あり。

 人、これを視て、堵(かき)の如し。

 かくすること、半日に及び、鯉、遂(つひ)に、蛇を食ふこと、半(なか)ばなり。

 然(しか)るに、蛇の毒に、あたりたるか、鯉、死して、水に浮ぶ。

 蛇尾(へびを)は、魚口(うをくち)より、出(いで)たれば、共に水面(みなも)に漂ふを、折ふし、町人の俠者(けふしや)、行(ゆき)かゝり、水に投(とう)じて、この二物(にぶつ)を取揚(とりあ)げ、陸上(くがうへ)の人に示す。

 今は、乾枯(ほしから)して、某(ぼう)の御番所(ごばんしよ)に藏(をさ)めありとぞ【以上、或(ある)人、話。實事(じつじ)と云(いふ)。】

■やぶちゃんの呟き

「文化元年」一八〇四年二月十一日(但し、改元は享和四年二月十一日で、グレゴリオ暦一八〇四年三月二十二日)から一八〇五年一月三十日まで。

「鎌倉河岸」現在の東京都千代田区内神田のここ(グーグル・マップ・データ)。この河岸名は江戸幕府開府の頃、江戸城を普請するために、鎌倉から来た材木商らが、ここで築城に使う木材を仕切っていたことから名付けられたと伝わっている。

「堵」「垣」に同じ。

「俠者」弱い者を助け、強い者をくじく人。侠客(きょうかく)。男伊達(おとこだて)。

「水に投じて」堀の水に飛び込んで。

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