譚海 卷之九 尾州名古屋城下の事
○尾州、「名護や」は、大坂の風俗ある所なり。女子の綿帽子も、餘國(よこく)よりは、大(おほき)にて、つぶりに、
「くるり。」
と、かぶるなり。
逆旅(げきりよ)[やぶちゃん注:宿屋。旅館。]のやうすも、皆、表は商人(あきんど)の鄽(みせ)にて、裏に、長屋をまうけて、旅人を停(とめ)るところとす。
菓子のたぐひも、大坂を學(まなび)て、殊に甘味なり。
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○尾州、「名護や」は、大坂の風俗ある所なり。女子の綿帽子も、餘國(よこく)よりは、大(おほき)にて、つぶりに、
「くるり。」
と、かぶるなり。
逆旅(げきりよ)[やぶちゃん注:宿屋。旅館。]のやうすも、皆、表は商人(あきんど)の鄽(みせ)にて、裏に、長屋をまうけて、旅人を停(とめ)るところとす。
菓子のたぐひも、大坂を學(まなび)て、殊に甘味なり。