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2024/03/16

譚海 卷之十一 飛鳥川茶入の事

[やぶちゃん注:前話に茶入れ「飛鳥川」が出る。]

 

○「飛鳥川」と云(いふ)茶入は、古瀨戶燒也。

 遠州、壯年の時、京都にて、此茶入を見られしに、

「まだ、用(もちひ)るには、あたらしきもの也。」

と、いはれしが、其後、老年に堺に居(を)られし時、又、此茶入を見られて、

「よきほどの用ひ比(ごろ)に成(なり)たり。」

とて、所持、有(あり)。

   昨日と過(すぎ)けふと暮して飛鳥川

      流(ながれ)て早き月目也鳧(なりけり)

と云(いふ)古歌を箱書付(はこかいづけ)に致され、「あすか川」と稱して、名物無雙の物にいひ傳へたる器なり。

 都(すべ)て、茶入の名物といふものは、皆、古瀨戶燒也。古瀨戶の「藤四郞燒」と云(いふ)もの、何れも天下の名器とするもの也。

 茶入と云(いふ)物は、本朝にのみ、翫(もてあそ)ぶものにて、唐土(たうど)には、茶入と云(いふ)物は、なき事也。

 世間に

「唐物の茶入。」

と稱し、祕藏するも、皆、「藤四郞燒」の古器也。

 「夏山藤四郞」と云(いふ)名物の茶入、白き藥の跡、もやうの如く付(つき)て有。(あり)。

   夏山の靑葉がくれの遲櫻

     あらはれてみゆ二つ三つ四つ

と云(いふ)遠州自筆の歌、添(そへ)て有(あり)。

 又、大坂町人、鴻の池所持に、「わくらば」と云(いふ)茶入、有(あり)。「可中」と書(かき)て、「わくらば」とよむ也。是も藤四郞燒の名物也。價、千兩なるもの也。

[やぶちゃん注:茶道のことは、全く関心がないので、一切、注さない。悪しからず。]

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