譚海 卷之十二 古來江戶狂言座元事
[やぶちゃん注:冒頭と内容から、またまた、前話同様で、津村の亡き母の、恐らくは俳諧師佳風からの聴き語りに基づくものと推定出来る。]
○其比までは、堺町・ふき屋町に、中村・市むら、木挽町森田勘彌・河原崎橫之助とて、座元も四軒ありしかば、芝居の繁昌にて、役者もつとむる所、多くありし也。棧敷(さじき)は、みな、三階にてありし也。江島殿沙汰より、三階は停止(ちやうじ)になり、權之助座も、つぶし置(おか)れけり。又、生島新五郞といふ役者も遠島に被ㇾ成候也。
[やぶちゃん注:私は文楽好きの、大の歌舞伎嫌いであるので、もう、基本、注をしたくない。私が全く分らぬこと以外は、以降、悪しからず。]