譚海 卷之十 同國松坂住人鹽崎宗庵宅にて香木を掘出す事
[やぶちゃん注:「同國」は前話を受けていて「伊勢國」。]
○同國坂橋[やぶちゃん注:ママ。]の住(ぢゆう)、鹽崎宗庵といふ醫師の宅、普請の事ありしに、土中より、香木(かうぼく)、あまた掘(ほり)いだしたり。けやき・さくら等の木なり。後(のち)、「つて」、あり、京師に行(ゆき)かよふ人、此木の「はし」[やぶちゃん注:木片。]を西洞院殿へまゐらせければ、賞美ありて、「心澄花(しんてちようくわ)」という銘を給はり、おなじく、和歌をよみて給ひし、とぞ。
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