父が亡くなった日の午前中に父が十九歳の時に書いた「野島貝塚」発掘記録が引用された書籍が送られて来た奇縁
父が亡くなった一昨日の午前中、父が十九歳の時に書いた「野島貝塚」発掘記録が引用された書籍が送られて来た。
私は面会時間の始まる三時ジャストに様態が悪くなって個室に移っていた父を見舞った。その五日前から、見当識が無くなっていたが(3月19日はALSで亡くなった母の十二年回忌であったので、父の写した若き日の写真を持って行ったが、目を薄っすらあけたものの、反応はついになかった)、何としても、この本を見せたく思った。途中で、担当医の女性医師も、その本を見て、大声で起こそうとして呉れたが、遂に、目を開くことなく、六時間後に急変して、逝去した。
せめても、ここにその本の当該部を掲げることで、亡くなった父への餞(はなむけ)とする――