「神威怪異竒談」(「南路志」の「巻三十六」及び「巻三十七」)正規表現電子化注「巻三十六」 同郡足摺山午時雨
[やぶちゃん注:凡例・その他は初回を見られたい。底本の本篇はここ。標題中の「同郡」は前話を受けるので、「幡多郡(はたのこほり)」である。]
同郡足摺山(あしづりやま)午時雨(うまどき)
「足摺山七不思義」の内に、「午時(うまどき)の雨」といふ事、有(あり)。
「『龍馬(りゆうめ)の芝(しば)』の上にて、降(ふる)。」
と、いふ。
[やぶちゃん注:「足摺山」という山は存在しない。以下に示すリンク先の記載から、足摺岬の陸側の根にある四国八十八ヶ所霊場第三十八番札所蹉跎山(さだざん)補陀洛院(ほだらくいん)金剛福寺の後背のピーク(百五十七メートル)と足摺岬周辺の自然物・自然現象を多く包括したものであり、名数「七」は他のケースと同じで、それ以上の数がある。本件を名前だけだが、載せているサイト「日本伝承大鑑」の「足摺七不思議」では、全部で二十一あると言われており、『それらの多くは弘法大師ゆかりの伝説が残されている』とある。怪奇談物のフリークの私は、この手の定番人寄せ型怪奇名数は嫌いである。最後の「その他の“七不思議”」に「午時雨」が入っているが、その前に「龍の遊び場」というのがあるので、そこが、ここで言っている「龍馬の芝」であろうと私は踏んだ。なお、「龍馬」は別に「りゆうま」「りようふま」でも、お好きな読みをしていただいて、私は構わない。]
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