「神威怪異竒談」(「南路志」の「巻三十六」及び「巻三十七」)正規表現電子化注「巻三十六」 小髙坂村地中之鰻
[やぶちゃん注:凡例・その他は初回を見られたい。底本の本篇はここ。]
小髙坂村地中之鰻
明和三年、小高坂(こだかさか)「森の明神」の南協、松村貞之丞方に新敷(あたらしき)井を掘(ほり)ける。
七輪(しちりん)を入(いる)る程の[やぶちゃん注:井戸の直径であろう。]、深き井戶也。
底より、水、夥敷(おびただしく)涌出(わきで)ける。
砂を、上(うへ)へ、揚(あげ)けるに、砂の中より、五、六寸斗(ばかり)の鰻、出(いで)ける、と也。
[やぶちゃん注:「明和三年」一七六六年。徳川家治の治世。
「小高坂森の明神」この地名(村名)は現在は残っていない。「ひなたGPS」の戦前の地図にある。高知城の真西直近である。この明神社は、現在の高知大学教育学部附属中学校の前身である、高知師範学校の女子部附属中学校が高知市の旧春野町に建設されるため(「ひなたGPS」のここであろう)、西直近の、現在の高知県高知市山ノ端町にある若一王子宮(グーグル・マップ・データ)に移転・合祀されているようである。
「松村貞之丞」不詳。]
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