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2024/10/24

「和漢三才圖會」植物部 卷第八十四 灌木類 金雀花

 

Muresuzume_20241024144701

 

きんしやくくは

 

金雀花

 

 

[やぶちゃん注:「きんしやくくは」はママ。]

 

畫譜云春初開黃花甚可愛儼如飛雀且可采以滾湯着

鹽焯過作茶供一品

 

   *

 

きんじやくくは

 

金雀花

 

 

「畫譜」に云はく、『春初《はるはじめ》、黃≪の≫を花を開≪き≫、甚《はなはだ》、愛すべし。儼(さなが)ら、飛≪ぶ≫雀《すずめ》のごとし。且つ、采《とり》て、滾《たぎ》≪りたる≫湯を以つて、鹽≪を≫着《つけ》、焯過《しやくくわ》≪して≫[やぶちゃん注:さっと茹(ゆ)でて。]、茶供《さぐ》一品と作《な》すべし。』≪と≫。

 

[やぶちゃん注:これは、東洋文庫の訳文の解説の「金雀花」の割注『(マメ科ムレスズメ)』で、

双子葉植物綱マメ目マメ科ムレスズメ属ムレスズメ Caragana sinica

と判明した。小学館「日本国語大辞典」に、『むれ-すずめ【群雀】』として、『 マメ科の落葉低木。中国原産で、日本へは江戸時代に渡来。観賞用に植栽され、生け花や盆栽にも使われる。高さ一~三メートル。小枝は稜角があり、托葉は刺に変形し、葉軸も宿存して刺状をなすことがある。葉は羽状に並んだ二対の小葉からなり、小葉は広楕円形、ないし倒卵形で長さ約二センチメートル。春、葉腋に長さ二・五センチメートルぐらいの蝶形花が一つずつ垂れ下がる。花弁は初め黄色で後に赤黄色に変わる。まれに円柱形で長さ約四センチメートルの豆果を結ぶ。漢名、金鶏児・金雀花』とあった。当該ウィキには、『中国語:金鵲根』とし、『ムレスズメは、アセチルコリンエステラーゼ阻害活性を示すスチルベノイド三量体のα-ビニフェリンや、プロテインキナーゼC阻害剤のミヤベノールC』、『また』、二『つのスチルベン四量体コボフェノールAとカラシノールB』『を含むことで知られる』とあるのみ。「維基百科」の同種の「錦雞兒」に至っては、『為豆科錦雞兒屬下的一個種。其種加詞sinica,意為「中華的」』とあるだけ。

「畫譜」先の「錦帶花」の私の「木本花詩譜」の注を参照。]

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