和漢三才圖會卷第八十五 寓木類 附 苞木類 百葉竹
ひやくえふちく
百葉竹
本綱百葉竹一枝百葉
△按一枝百葉竹未知有也否今苅下枝葉及中心稍項
[やぶちゃん注:「稍」は「梢」の、「項」は「頂」の誤字、或いは、誤刻。訓読では二つとも、訂した。]
上一𠙚遺枝葉則甚茂盛如一枝百葉作成者也
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ひやくえふちく
百葉竹
「本綱」に曰はく、『百葉竹、一枝、百葉。』≪と≫。
△按ずるに、一枝≪に≫百葉の竹、未だ、知らず、有りや否や。今、下枝の葉、及≪び≫、中心の梢《こずゑ》を苅り、頂上に、一𠙚《ひとつところ》に、枝葉を遺(のこ)せば、則≪ち≫、甚だ、茂盛《もせい》して、一枝のごとし。「百葉」の≪人の≫作成《つくりな》す者なり。
[やぶちゃん注:中文サイトを、複数、見るに、別名を「百叶竹」とし、「酉陽雜俎」の「卷十八」の「廣動植之三」に、『百葉竹、一枝百葉、有毒。』と載る。東洋文庫の今村与志雄訳注には、注がない。一方、「故事類苑」で検索すると、「植物部十一」に、「書言字考節用集」の「六 生植」を引いて、『長間竹(シノベタケ《右ルビ》/シノタケ《左ルビ》) 百葉竹(同《右ルビ》) 篠(シノ《右ルビ》) 細竹(同《右ルビ》)【万葉】』とある(PDF)。この「シノ」を「篠」とすると、「篠竹」で広義には。根笹の総称であるが(「万葉集」の「しの」は、それが候補とされてある)、現行では、狭義に単子葉植物門イネ目イネ科タケ亜科メダケ属メダケ Pleioblastus Simonii を指す。しかし、三項目後に「篠竹」が出るので、違う。結局、「判らない」と言わざるを得ない。]
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