茅野蕭々譯「リルケ詩抄」正規表現版 「貧困と死」 (彼等の口は胸像の口のやうで……) / 「時禱篇」~了
彼等の口は胸像の口のやうで
響いたことも、息したことも、接吻したこともないが、
消え過ぎた生命から、總べてを
上手に纒めて受取つた、
そして總べてを知つてるやうに盛上つてゐる――
しかしただ比喩だ、石だ、物だ……
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