和漢三才圖會卷第九十 菰果類 獼猴桃
さるもゝ 獼猴梨 藤梨
陽桃 木子
獼猴桃
ミイ ペウ タ゚ウ
本綱獼猴桃生山谷中髙二三𠀋枝條柔弱多附木而生
葉圓有毛其實形如梨其色如桃生則極酸十月爛熟色
淡綠味甘美可食木皮堪作紙中子繁細其色如芥子深
山則爲猴所食故其子少淺山傍道則有子
子【酸甘寒】 解煩熱調中下氣
*
さるもゝ 獼猴梨《びこうり》 藤梨
陽桃 木子
獼猴桃
ミイ ペウ タ゚ウ
「本綱」に曰はく、『獼猴桃《びこうたう》は山谷の中に生《しやうず》、髙さ、二、三𠀋。枝-條《えだ》、柔-弱(やはら)かにして、多くは、木に附《つき》て、生ず。葉、圓《まろ》く、毛、有り。其《その》實、形、梨《なし》のごとく、其《その》色、桃のごとし。生《わかき》は、則《すなはち》、極《きはめ》て酸《すつぱ》く、十月に爛熟して、色、淡綠(《あはみど》り)、味、甘く美なり。食《くふ》べし。木の皮、紙に作《す》るに堪《たへ》たり。中の子《さね》、繁《しげ》く、細《こま》かにして、其《その》色、芥子《ケシ/からし》[やぶちゃん注:ここでは、アブラナ目アブラナ科アブラナ属セイヨウカラシナ変種 Brassica juncea var. cernua の種子を指す。当該ウィキによれば、『日本への伝来は弥生時代ともいわれ、平安時代である延喜年間』(九〇一年~九二三年)『編纂の』「本草和名」『や承平年間』(九三一年~九三八年)『編纂の』「和名類聚鈔」『に記載がある』とある。]のごとし。深山にては、則《すなはち》、猴《さる》の爲めに食らはらる故《ゆゑ》、其《その》子《み》、少《すくな》し。淺≪き≫山の傍《かたはら》≪の≫道[やぶちゃん注:東洋文庫訳では、『村里近くの山道』とある。首肯出来る訳である。]にては、則《すなはち》、子、有り。』≪と≫。
『子【酸、甘、寒。】』『煩熱[やぶちゃん注:激しい発熱症状。]を解≪し≫、中《ちゆう》≪を≫調≪へ≫、氣を下《くだ》す。』≪と≫。
[やぶちゃん注:これは、良安が評言を加えていないことから判る通り、本邦に自生しない、中国原産の、
双子葉植物綱ツツジ目マタタビ科マタタビ属オニマタタビ(鬼木天蓼) Actinidia chinensis
である。当該ウィキを引く(注記号はカットした。太字は私が附した)。『中国原産の果樹・薬用植物である。蜂によって受粉する』。『別名はシナサルナシ(支那猿梨)』。『野生状態では、オニマタタビは茂みや密な森、里山、低木林地で生育する。オニマタタビは斜面を好み、標高』二百~二百三十『メートルまでの峡谷での生長も好む』。『オニマタタビの起源は、長江峡谷北部であると推測されている。現在の中国では、オニマタタビは南東部全域に分散している』。『植物体ではなくハーバリウム標本』(当該ウィキによれば、『(herbarium)は、植物学において保存された植物標本の集積(植物標本集)[やぶちゃん注:この太字はウィキ自体のものである。]を指す言葉である。こうした標本になっているのは、植物の個体全体または部分である。これらは乾燥処理が施され』、『台紙に貼り付けられたもの(押し葉標本)が通例であるが、素材によっては』、『アルコールや他の防腐剤に浸して保存されるもの(液浸標本)もある』とある)『がイギリスの』プラント・ハンター(Plant hunter):主に十七世紀から二十世紀中期にかけて、ヨーロッパで活躍した職業を指し、食料・香料・薬・繊維等に利用される有用植物や、観賞用植物の新種を求め世界中を探索した人々を指す)『であるロバート・フォーチュン』(Robert Fortune:一八一二年~一八八〇年:スコットランド出身の植物学者で商人でもあった。中国から、インドへ、チャノキ(茶の木)を持ち出したことで知られる。詳しくは参照した当該ウィキを見られたい)『によって王立園芸協会へ送られ、そこからジュール・エミール・プランションが新属名を』一八七四『の』植物雑誌‘ London Journal of Botany ’『で命名した。ヴィーチ商会』(Veitch and Sons:イギリスのスコットランド出身の園芸業者ジョン・ヴィーチ(John Veitch:一七五二年~一八三九年)が一八〇八年頃に創立し、十九世紀を通じて、多くのプラント・ハンターを世界各地に派遣し、世界中の珍しい植物を蒐集・栽培した)『のために植物採集を行っていたチャールズ・マリーズ』(Charles Maries:一八五一年~一九〇二年:イギリスの植物学者で、ヴィーチ商会のプラント・ハンターとして活躍し、一八七七年と一八七九年に日本・中国・台湾で植物収集を行った。彼は五百種もの新種植物をイギリスに齎した人物である)『は日本でオニマタタビについて書き留めたが、西洋の園芸への導入は』、一九〇〇『年に湖北省で採集した種子をヴィーチ商会へ送ったアーネスト・ヘンリー・ウィルソン』(Ernest Henry "Chinese" Wilson:一八七六年~一九三〇年:イギリスの植物学者・プラント・ハンターで探検家。実に約二千種のアジアの植物を、ヨーロッパ・アメリカ合衆国に紹介し、約六十種に彼の名前が附された。屋久島の知られる現在の「ウィルソン株」を調査し、西欧に紹介したことでも知られ、後年、彼の名が冠された)『によるものである』。『クルミほどの大きさの果実は食用となる。初めて商業的に栽培されたのはニュージーランドであった。現在はActinidia deliciosa 』(=キウイフルーツ:kiwifruit)『に取って代わられている』。『オニマタタビは伝統中国医学で使用される』とあった。同ウィキにある「オニマタタビの果実」をリンクさせておく。現在のキウイフルーツの実とは、殆んど変わらないが、若干、縦方向が長めで、外皮上の毛がかなり密で、尖りも強いように見受けられる。
次にウィキの「キウイフルーツ」を引く(注記号はカットした)。キウイフルーツ及び英語のkiwifruitは、『マタタビ科マタタビ属』Actinidia『の雌雄異株の落葉蔓性植物の果実である。また、マタタビ属のActinidia deliciosaを指して特にキウイフルーツとも呼ばれる。温帯の果樹で、秋に果実が実る。果実は産毛のような細かい毛が生えており、ビタミンCを多く含む。野生種のサルナシ』
(マタタビ属 Actinidia arguta var. arguta :私は実は、「本草綱目」の字起こしと訓読の最中には、安易に『この「獼猴桃」は本邦にある「猴梨」だろう』と思い込んでいた。この有力な思い込みは、既に終わったマタタビ Actinidia polygama 相当の「卷第八十四 灌木類 藤天蓼」や、「第八十七 山果類 梨」に出現していなかったからであった。同種は当該ウィキによれば、『日本列島、朝鮮半島、中国大陸などの東アジア地域、サハリンに分布し、日本では北海道、本州、四国、九州に分布するが、北海道や東北地方に多い。山沿いの平地から山地まで分布し、山地の沢沿いや林内に生え、樹上に絡まる。本州中部以南の温暖地では、概ね標高』六百『メートル』『以上の山岳地帯に自生する。日本の本州中部(長野県)では、標高』七百『から』千四百メートル『程度の沢筋から斜面上部まで分布する。寒冷な地域においては標高』百メートル『に満たない人里近く、いわゆる里山と呼ばれる領域にも自生する』とある。しかし、私は『良安が評言を加えていないのは、不審だな。』と思うに留まっているという大呆けをカマしてしまっていたのだった。吃驚したのは、訓読の参考に東洋文庫訳を見たところが、本文に『獼猴桃(マタタビ科キウイ)』とあったので、ビックリしたという為体であったのである)
『の近縁にあたり、中国に分布するオニマタタビ(シナマタタビ)からニュージーランドで改良されて作出された栽培品種であり、ニュージーランドの国鳥キーウィに因んで名をつけられている』。『商業流通の歴史は浅く』、一九三四『年に』、『ニュージーランドが新しい果樹のキウイフルーツとして、中国原産の Actinidia deliciosa や Actinidia chinensis の品種改良に成功』し、一九四七『年頃から商業栽培を開始し、世界各国で食べられるようになった果物である』。『「キウイフルーツ」という名称は、ニュージーランドからアメリカ合衆国へ輸出されるようになった際、ニュージーランドのシンボルである鳥の「キーウィ (kiwi)」に因んで』一九五九『年に命名された(果実と鳥の見た目の類似性から命名された訳ではない)。カタカナでは「キーウィーフルーツ」「キーウィフルーツ」「キウィフルーツ」などの表記も使用される』。『日本へは』昭和四一(一九六六)年『に、アメリカ合衆国から果菜』Vegetable Fruit『の一種として輸入され出回るようになった。また、日本でも栽培や独自品種の開発が行われており、花期は』五『月頃。耐寒性があり』、『冬期の最低気温』摂氏マイナス十度『程度の地域でも栽培が可能である。産地は温帯から亜熱帯で、熱帯果実ではない』。『 Actinidia deliciosa の最も一般的な栽培品種であるヘイワード種』( Actinidia chinensis var. deliciosa 'Hayward' )『の果実は、鶏卵程度の大きさを持つ楕円体で、皮が茶色く毛状の繊維に覆われている。この植物および果実自体もキウイ(またはキーウィー、キーウィ、キウィ)と略して呼ばれる場合がある。マタタビ』(ツバキ目マタタビ科マタタビ属マタタビ Actinidia polygama )『に近縁であることから、幼木や若葉はネコ害を受けることもある』。『その他のマタタビ属の近縁種も「キウイ」という名称を利用して流通している。例: オニマタタビ( A. chinensis 、ゴールドキウイ、ゴールデンキウイ)、サルナシ( A. arguta 、ベビーキウイ、ミニキウイ)、シマサルナシ( A. rufa 、ミニキウイ)など』。『中国原産のオニマタタビ(鬼木天蓼、学名: Actinidia chinensis 、別名:シナサルナシ)が、南半球のニュージーランドで改良されたもの』である。『果樹として』馴染み『があり、庭木としても見られる落葉性の』蔓『性木本』で、蔓『は全体的に褐色の粗い毛が多く、太くなると樹皮は縦に』、『ひび割れる。枝の随には隔壁がある。花期は』五~六『月(日本の場合)。冬芽は褐色の毛に覆われていて互生し、隆起した葉痕上部の中に隠れて、先端だけが少し見えている半隠芽である。葉痕は円形や半円形で、維管束痕が』一『個つ』。『種としてのキウイフルーツは、以前は Actinidia chinensis (標準和名:オニマタタビ)という単一の種の下に変種がいくつかあるとされていたが』、一九八〇『年代に Actinidia deliciosa 、Actinidia setosa 、Actinidia chinensis の別々の種に分類された』。『 A. deliciosa と A. chinensis の主な差異は植生の形態、花』、及び、『果実の形態、染色体の数である』。『 A. deliciosa の果実は表面が粗毛に覆われており、緑色果肉品種である。最も一般的に市販されているヘイワード種は A. deliciosa 種である。一方、A. chinensis の果実表面は』、『軟かい疎毛で覆われ(果肉は黄色いことが多いが、黄緑色や赤色が混じるものもある)』、二〇〇〇『年より販売の始まったゴールド・キウイ(ゼスプリ ゴールド、ホート16A種)は A. chinensis 種である』。以下、「栽培品種」の項だが、カットする。
以下、「栽培」の項。『日本での商業栽培は温州ミカンなど柑橘類の余剰対策の転作作物として始まった』。『専門知識がなくても比較的簡単に栽培ができ、苗は一般向けにホームセンターなどの園芸コーナーで容易に入手できる。雄雌を』一『株ずつ植え、藤棚を使い』、『蔓(ツル)を上手く』這『わせて栽培すれば』、十『月から』十一『月頃には果実が収穫できる。よく成長した株の場合、一株から約』千『個もの収穫を得ることもしばしばであるが、大量の結実は糖度が下がり』、『酸が増加することで食味を低下させてしまう。表年・裏年もあるので、人工授粉と実の大きさがピンポン球大の頃に、摘果を行うことが望ましい。収穫後は』三十~六十『日程度の追熟をさせると』、『食べられる』。
以下、「産地」の項。
『中国が原産地であるが、ニュージーランドで多くの新しい品種が作られた』。
『中華人民共和国』
『陝西省周至県 - 秦嶺山脈に産地が多い。西安に近い周至県では「中華獼猴桃」の名で、他の産地と比べて』、『かなり大振りのものも作られ、名産品となっている』。『河南省南陽市西峡県』は『原産地に近く』、三十『数種と多様な栽培種があるといわれる』。他に『湖南省』・『四川省』が挙げられてある。
『ニュージーランドにとっては外貨が獲得できる貴重な農産物であり、首相が自ら店頭でPRするなど国を挙げた販売戦略を行っている』。現在、『日本で出回っている輸入キウイフルーツの』九『割以上はニュージーランド産である』。
『日本』
『日本ではニュージーランド産やチリ産、アメリカ産の輸入品が通年流通しているが』、『国産品もあり、量が多くないが』、『愛媛県、福岡県、和歌山県、香川県などで栽培されている。国産は』十一月から四月頃に『出回る』。『なお、シマサルナシ』( Actinidia rufa )『が、紀伊半島東南部を東限として、四国の太平洋岸、淡路島東南部、九州の沿岸地域、山口県の島嶼部、南西諸島に自生分布しており、国外では朝鮮半島南部の島嶼部、台湾にも一部自生が報告されている。絶滅危惧種に指定されており、キウイフルーツには無いポリフェノールを含有していることから、三重県熊野市や御浜、紀宝両町では、新たなご当地フルーツとして産地化を図っている』。
以下の「利用」・「加工」「栄養価」の項はカットする。興味深いので「ネコとキウイの関係」は引く。『キウイフルーツはマタタビ科マタタビ属の植物であり、マタタビラクトンがネコの鼻の奥にある「鋤鼻器」』(じょびき:英語:vomeronasal organ:四肢動物が嗅上皮とは別に持つ嗅覚器官。私には動物生物学の「ヤコブソン器官」(Jacobson's organ)の方が親しい)『というフェロモンを感じる器官』(ヒトにもあるが、現在は全くと言っていいほど機能しなくなってしまった)『を通じ、ネコを興奮させるため、キウイフルーツの木には』、『しばしばネコが集まる。マタタビラクトンを嗅いだネコの反応は、床を転げまわる、走り回る、攻撃的になる、よだれを垂らす、眠くなるなどがある。特に去勢前のオスネコは、過剰に反応を起こすことがある。市販されているキウイフルーツに含まれるマタタビラクトンは微量であるため、キウイフルーツを食べてマタタビと同じ反応をするネコと、全く反応しないネコもいる』。
以下の「ソラレンを含むというデマについて」は引いておく。『キウイフルーツ果実にソラレン』(プソラレン(Psoralen))『という光毒性物質』(当該ウィキを見られたい)『が含まれるとする記事がネット上に散見されるが、これはメディアが拡散した何の根拠もないデマであり、現在では否定されている。この誤情報の大本は』、二〇一一『年に三空出版から刊行された一般向けの書籍であった。三空出版では、この記述に根拠がなかったことを認め、書籍中の記載を削除するとともに、ホームページ上に公式にお詫びと訂正を掲出している』。『この誤った情報を』二〇一五年七月二十七日『に放送されたTBSのバラエティ番組がエビデンス』(科学的根拠)『の確認を怠ったまま紹介したため、ウェブサイト等を通じて一気にデマが拡散した。その後、日本テレビやテレビ朝日、その他のテレビ局の番組でも、やはりエビデンスの確認を行わないまま』、『同様の情報を紹介したため、誤情報がさらに広まった。この経緯については、駒沢女子大学のサイト』(ここ)『に詳しく記されている』。『キウイフルーツにソラレンが含まれることを示す学術的な資料は』、『どこにも示されていない。唯一それらしい記載がされていた』『記述についても、日本ビタミン学会は正式にその誤りを認め』、二〇二一『年発刊の同雑誌』に於いて、『ソラレンを含む果物から「キウイの記載を削除する」との訂正がなされている』。『さらに、主要な商業栽培品種であるグリーンキウイ(ヘイワード種)やサンゴールドキウイ(ZESY002種)の果実を用いた実験によって、これらの果肉からも果皮からもソラレン類(ソラレン、5-メトキシソラレン、8-メトキシソラレン、アンゲリシン)が一切検出されないことが報告されている』。
以下の「表記・呼称」については、私は必要と判断したものだけをチョイスした。
日本では、『食物アレルギーの原因となることがあるので、この果物を使用した加工食品では、それを表記することを厚生労働省の通知により「特定原材料に準ずるもの」として推奨されている。その厚生労働省の通知では、「キウイフルーツ」と表記されている』(私は、二十年程前に、突然、ウルシにかぶれるようになった。その折り、ウルシオールと類似したマンゴール――マンゴーはそれまで私の大好物だった! 特にマンゴーが旨いのだ!――は皮膚科の医師から「絶対、ダメ!」と言われ、さらに、自身で、いろいろ調べたところ、類似した発症機序を示すことがあるキウイフルーツの例を論文で発見し、その皮膚医師に訊ねたところ、今一つそれは知らなかったようだったが、「まあ、気になるなら、避けた方がよろしいでしょう。」と言われた。連れ合いは、温泉やホテルに泊まる際には、必ず、それを伝えるようになり、高価な漆塗りの食器まで、全部、換えられてしまうようになった。「ウルシ、憎シ!」である)。
以下、「中国語での表記・呼称」の小項目。
『原産地の中国では、古くから自生のシナサルナシ(支那猿梨)を指す語としては「獼猴桃」(びこうとう。拼音:míhóutáo ミーホウタオ)が一般的であり、李時珍の』「本草綱目」『に収載されるなど、生薬の名としても使われた。現在でも中国本土では、栽培品のキウイフルーツもこの語で指すのが一般的である。「獼猴」はアカゲザル』(霊長目 Primateオナガザル科オナガザル亜科マカク属アカゲザル Macaca mulatta 。当該ウィキによれば、『アフガニスタン東部からインド北部、中国南部(海南省南湾猿島自然保護区など)にかけて分布する。原産地では、森林、湿地林、標高』三千メートル『近くの山など幅広い環境に生息している』。『日本では』、一九六〇『年代に千葉県県南地域の私営観光施設で飼育されていた本種が施設の閉鎖に伴い逃げ出し、野生化したものが』一九九五『年から千葉県房総半島で確認されて』おり、『近縁なニホンザル』(本国の唯一の在来の猿であるマカク属ニホンザル Macaca fuscata )『との交雑が』二〇〇四『年に確認され』ており、深刻な遺伝攪乱が問題視されている)『を意味し、サルが好んで食べる果実という命名である』。『一方、香港や台湾で栽培品のキウイフルーツを指す語は、kiwifruit の音訳である「奇異果」(広東語:ケイイークオ、台湾語:キーイーコー。中国語:チーイーグオ 拼音: qíyìguǒ)が一般的であり、台湾では「幾維果」(拼音: jǐwéiguǒ ジーウエイグオ)の名もある。ほかに「陽桃」(「羊桃」「楊桃」とも。拼音: yángtáo ヤンタオ。スターフルーツまたはヤマモモを指すこともある語)、「毛梨」(拼音:máolí マオリー)、「藤梨」(拼音:ténglí トンリー)の語がある』とある。
最後に。昔の若い同僚の国語教師は、「キウイフルーツを車置き場の上に棚を作っている人をよく見かけますが、熟した果実の果汁が垂れると、車の塗装が侵されるんですよ。」と教えて呉れた。しかし、今回、ネットで調べても、そういう注意喚起は、一切、見当たらなかった。……しかし、私は、どうも……彼の謂いは、これ、腑に落ちるように今も思うのである……如何?
なお、「本草綱目」の引用は、「漢籍リポジトリ」の「卷三十三」の「果之五【蓏類九種内附一種】」の「蘡薁」([081-11b]以下)のパッチワークである。短いので、以下に手を入れて示す。
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獼猴桃【宋開寶】
釋名獼猴梨【開寶】藤梨【同上】陽桃【日用】木子【時珍曰其形如梨其色如桃而獼猴喜食故有諸名閩人呼爲陽桃】
集解【志曰生山谷中藤暑樹生葉圓有毛其實形似雞卵大其皮褐色經霜始甘美可食皮堪作紙宗奭曰今陜西永興軍南山甚多枝條柔弱高二三丈多附木而生其子十月爛熟色淡綠生則極酸子繁細其色如芥子淺山傍道則有子者深山則多爲猴所食矣】
實氣味酸甘寒無毒【藏器曰鹹酸無毒多食冷脾胃動洩澼宗奭曰有實熱者宜食之太過則令人臟寒作洩】主治止暴渴解煩熱壓丹石下淋石熱壅【開寶和詵曰並宜取瓤蜜作煎食】調中下氣主骨節風癱緩不隨長年白髪野雞內痔病【藏器】
藤中汁氣味甘滑寒無毒主治反胃和生薑汁服之又下石淋【藏器】
枝葉主治殺蟲煮汁飼狗療瘑疥【開寶】
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「獼猴」「猿猴」と同義(「猴」も広義のサルの意)だが、「獼」は「猿」と差別化する場合は「大猿」の意である。]


