和漢三才圖會卷第九十二之本 目録 草類
[やぶちゃん注:原本では、大標題は以下の通り、「和漢三才圖會卷第九十二之本目録」とあるが、以下の内容であることから、「目録」を分離した。要は以下、続く「山草類【上卷】」(「卷第九十二」の「本」)・「山草類【下卷】」(「卷第九十二」の「末」)・「芳草類」(「卷第九十三」)・「濕草類」(「卷第九十四」の「本」)・第二の「濕草類」(「卷第九十四」の「末」)・「毒草類」(「卷第九十五」)・「蔓草類」(「卷第九十六」)・「水草」・「苔類」(「卷第九十七」。これは、既にサイト版『「和漢三才圖會」卷第九十七 水草部 藻類 苔類』で電子化注済みである)・「石草類」(「卷第九十八」)・「葷草類」(「卷第九十九」)の総論に当たるもので、「草類」という短い総論が始めにあり、続いて、長大な「藥品」の部が続くという体裁を採っている。今までの植物部では、こうした仕儀は行われていないので、特異点と言える。
而して、その後に「山草類」の「目録」があって、各個項目に入るようになっている。私は、別の複数の電子化注テクストを扱っていることと、「藥品」が、各個項目で蜿蜒とあるため、纏めて電子化注すると、甚だ読み難くなるため、各個を分離して示すこととする。なお、以下、「山草類」の前までのパートには、挿絵は、一切、ない。]
和漢三才圖會卷第九十二之本目録
草類
△按凡草始生曰苗【音妙和訓奈倍】萠出曰芽【音牙和訓女】枝葉豊盛
曰茂【音懋和訓之介流】花下柎曰萼【音諤俗云花乃倍太】𭇥實曰繩【音孕俗云
[やぶちゃん注:「𭇥」は「含」の俗字。]
花乃止知】周禮注曰芟其繩則實不成又綴實底曰蔕【瓜蔕柿蔕】
[やぶちゃん注:「芟」原本では、「艾」の左(はらい)の起点に、「﹅」が打たれてあるのだが、こんな漢字は、ない。]
應劭曰木實曰果草實曰蓏【音裸】又有核曰果無核曰蓏
[やぶちゃん字注:「蓏」は、字の彫りが不全であるが、原本(「漢籍リポジトリ」の「前漢書」の「食貨志」の「註」)を確認し、この字体で示した。]
時珍曰天造地化而草木生焉剛交于柔而成根荄柔交
于剛而成枝幹葉蕚屬陽𬜻實屬隂由是草中有木木中
有草得氣之粹者爲良得氣之戾者爲毒故有五形【金木水火
土】五氣【香臭臊腥膻】五色【青赤黃白黒】五味【酸苦甘辛鹹】五性【寒熱温凉平】五用【升降浮沉中】神農嘗而辨之黃帝述而著之
書物に著わした、と。
[やぶちゃん字注:「嘗」は、原本では、「グリフウィキ」のこれであるが、表示出来ないので、かく、した。「述」も、原本では、「グリフウィキ」のこれであるが、同前で、かく、した。]
神農本草經一百六十四種漢魏唐宋良毉代有增益
[やぶちゃん字注:「毉」は「醫」の異体字。]
除穀菜外凡得草屬之可供醫藥者六百一十種分類
曰山曰芳曰濕曰毒曰蔓曰水曰石曰苔
本草綱目所載亦如有名未用之類省之而不出
三才圖會農政全書畫譜所載者兼本朝所見者出之
然未攷其功能者唯記形狀而已
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和漢三才圖會卷第九十二之本 目録
草類
△按ずるに、凡そ、草、始《はじめ》て生(は)へる[やぶちゃん注:ママ。]を、「苗(なへ)」【音「妙《メウ》」。和訓「奈倍《なへ》」。】と曰《いふ》。萠(も)へ[やぶちゃん注:ママ。]出《いづ》るを、「芽(め)」【音「牙《ガ》」。和訓「女《め》」。】と曰《いふ》。枝・葉、豊《ゆたかに》盛《さかん》なるを、「茂(しげ)る」【音「懋《ボウ》」[やぶちゃん注:「茂」の漢音は「ボウ」である。一般に用いられる「モ」は呉音。]。和訓「之介流《しげる》」。】と曰《いふ》。花の下の柎《フ》[やぶちゃん注:呉音・漢音共に「フ」。]「萼(へた)」【音「諤《ガク》」。俗に云ふ、「花乃倍太《はなのへた》」。】と曰《いふ》。實《み》を𭇥《ふく》むを、「繩(とち)」【音「孕《ヨウ》」[やぶちゃん注:呉音・漢音共に「ヨウ」。]。俗に云ふ、「花の止知(とち)」。】と曰《いふ》。「周禮《しゆらい》」の注に曰《いはく》、『其の繩《ヨウ》を芟(か)る時は[やぶちゃん注:「時」は送り仮名にある。]、則ち、實、成らず』と云《いへ》り[やぶちゃん注:「云」は送り仮名にある。]。又、實の底を綴《つづ》るをも、「蔕《へた》」【瓜《うり》の蔕、柹《かき》の蔕≪など≫。】と曰《いふ》。應劭《おうせう》が曰く、『木の實を「果(このみ)」と曰《いひ》、草の實を「蓏(くさのみ)」【音「裸」。】と曰《いひ》、又、核(さね)有るを、「果」と曰《いひ》、核、無《なき》を「蓏《ラ》」と曰ふ。』≪と≫。
時珍の≪「本草綱目」に≫曰く、『天造《てんざう》、地化《ちくわ》して、草木、生ず。剛《がう》、柔《じう》に交《まじは》りて、根荄《こんがい》[やぶちゃん注:草木の根。なお、この語は転じて、「物事の根本・基礎」の意がある。]を成し、柔、剛に交りて、枝・幹を成す。葉・蕚《へた》は、陽に屬し、𬜻・實は、隂に屬す。是《これ》に由《より》て、草の中に、木、有り、木の中に、草、有り、氣の粹(すゐ)なる者を得て、良《りやう》と爲《なす》。氣《き》の戾(もと)の者を得て、毒と爲る。故に、五形【金・木・水・火・土。】・五氣【香・臭・臊《さう》[やぶちゃん注:油臭さ。]・腥《せい》[やぶちゃん注:生臭さ。]・膻《せん》[やぶちゃん注:肉ような生臭さ。しかし、前の「腥」との違いが、今一、判らぬ。]。】・五色《ごしき》【青・赤・黃・白・黒。】・五味【酸・苦・甘・辛、鹹《かん》。】・五性《ごせい》【寒・熱・温・凉・平。】・五用【升《しやう》・降・浮・沉《ちん》・中《ちゆう》。】、有り[やぶちゃん注:原本では、返り点「一」は「五形」の下にあるが、これは、誤りであるので、従わなかった。後注を参照されたい。]。神農、嘗(な)めて、之≪を≫辨《べん》し[やぶちゃん注:弁別し。]、黃帝、述《のべ》て、之を著はす。』≪と≫。
「神農本草經」、一百六十四種、漢・魏・唐・宋の良毉《りやうい》、代々[やぶちゃん注:原本では踊り字「〱」が送り仮名にある。]、增益《ざうえき》すること、有り。穀・菜を除《のぞい》て、外《ほか》≪に≫、凡そ、草≪の≫屬の醫藥に供《きやう》すべき者、六百一十種≪を≫、得、類《るゐ》を分《わかち》、曰《いは》く、「山《さん》」、曰く、「芳《はう》」、曰く、「濕《しつ》」、曰く、「毒」、曰く、「蔓《まん》」、曰く、「水《すい》」、曰く、「石《せき》」、曰く、「苔《たい》」≪とせり≫。
[やぶちゃん注:以上の一段落は、恰も、良安が書いたかのように見えるが、実際には「本草綱目」のパッチワークである。後注参照。]
「本草綱目」に載する所も亦、名、有《ある》≪も≫、未だ、用《もちひ》ざるの類《るゐ》のごとき≪は≫、之≪を≫省(はぶ)きて、出《いだ》さず。
≪以下、次なる「藥品」には、≫「三才圖會」・「農政全書」・「畫譜」に載する所の者と、兼《かね》て本朝《ほんちやう》に見る所の者、之《これ》≪を≫、出《いだ》す。然れども、未だ、其≪の≫功能を攷《かんが》へざる者≪は≫、唯《ただ》、形狀《けいじやう》を記すのみ。
[やぶちゃん注:「實を𭇥むを、「繩(とち)」【音「孕」。俗に云ふ、「花の止知(とち)」。】」「廣漢和辭典」で「繩」を見ると、最後の方に『🈔みのる。⇒孕。〔通訓〕。〔周禮、秋官、薙氏〕秋繩リテ而芟ルㇾ之ヲ。〔注〕含ムヲㇾ實ヲ曰フㇾ繩ト。』とある。この後にもルビ付きで出るように、「芟」は「刈る・取り除く」の意である。しかし、ここで良安が附した「とち」というのが、判らない。当初は、「栃・橡」で「トチの実」、或いは、「団栗(どんぐり)」の意から、それを「實」に連用したものかと思ったが、如何なる辞書を見ても、それを広義の「實」に転用する意味が見当たらない。一つ、ふと思ったのは、『これ、歴史的仮名遣が違うが、「とぢ」→「閉じ」ではないか?』という説である。「花が受粉して花を閉じて(枯れて)、子房に実が出来る」という意味ではないかという仮説である。大方の御叱正を俟つ。
「周禮」小学館「日本国語大辞典」に、『(「しゅ」「らい」はそれぞれ「周」「礼」の呉音)』とし、『中国の経書』で、儒家で聖典とされる「十三経經」『の一つ。六編、』三百六十『官』からなる礼書である。『周公旦の撰と伝え』るものの、前漢の学者『劉歆』(りゅうきん)の『偽作説もある。もと「周官」といったが、唐の賈公彦』(かこうげん)『の疏で』、『はじめて』「周禮」『と称するようになった。天地春夏秋冬にかたどって』、『官制を立て』、『天命の具現者である王の国家統一による理想国家の行政組織の細目規定を詳説』し、「儀禮」(ぎらい)・「禮記」(らいき)とともに「三禮」(さんらい)と呼ばれる』ものである。
「應劭」(原題仮名遣「おうしょう」:生没年未詳)は後漢末の学者。字は仲遠。河南南頓の人。葉博学多識で、後漢末の混乱期にあって、制度・典礼・故事などが忘れられるのを惧れて「漢官」「禮儀故事」を著わし、また、事物の名称を正そうとして「風俗通義」を書いた(以上の主文は小学館「日本国語大辞典」に拠った)。
『時珍≪の「本草綱目」に≫曰く、『天造《てんざう》、地化《ちくわ》して、草木、生ず。……』』既に割注した通り、ここから二段落に亙っての部分は、実際には、「本草綱目」のパッチワークで、「漢籍リポジトリ」の「卷十二目錄」の冒頭の「草部」が、そこである。以下、少し手を入れて示す。
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本草綱目卷十二目錄
草部
李時珍曰天造地化而草木生焉剛交于柔而成根荄柔交于剛而成枝幹葉萼屬陽華實屬隂由是草巾有木木中有草得氣之粹者爲良得氣之戾者爲毒故有五形焉【金木水火土】五氣焉【香臭臊腥膻】五色焉【靑赤黃白黑】五味焉【酸苦甘辛鹹】五性焉【寒熱溫涼平】五用焉【升降浮沉中】炎農嘗而辨之軒岐述而著之漢魏唐宋明賢良醫代有增益但三品雖存淄澠交混諸條重出涇渭不分茍不察其精微審其善惡何以權七方衡十劑而寄死生耶于是翦繁去複繩繆補遺析族區類振綱分目除穀菜外凡得草屬之可供醫藥者六百一十種分爲十類曰山曰芳曰隰曰毒曰蔓曰水曰石曰苔曰雜曰有名未用【舊本草部上中下三品共四百四十七種今倂入三十一種移二十三種入菜部三種入穀部四種入果部二種入木部自木部移倂十四種蔓草二十九種菜部移倂一十三種果部移倂四種外類有名未用共二百四十七種】
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内容的に難しいので、訓読せず、国立国会図書館デジタルコレクションの「頭註國譯本草綱目 第四册」(鈴木真海訳・白井光太郎他校注・一九七三年春陽堂書店刊)の当該部分(ここと、ここ)を引用させて貰う。一部の本文の割注相当箇所がポイント落ちになっているが、同ポイントとした。頭注があるが、必要と判断したもののみを、適切な箇所に【 】で挿入した。
《引用開始》
本草綱目草昌目鍛第十二巻
李時珍曰く、天の創造と地の化育とに由つて草、木なるものがここに生ずるのであつて、剛が柔に交りて根と荄(かい[やぶちゃん注:ママ。])【荄ハ草根ヲ云フ。】との質が成立し、柔が剛に交りて枝と幹との質が成立し、また葉と蕚【蕚ハ花瓣ノ外部ニアリ、數片輪生スルモノ。】とは陽の性に屬し、華と宵とは陰の性に屬するものである。これ等の關係がそのものに現るる差異、程度に従つて、自ら草の中にも木に近いものもあり、木の中にも草に近いものもあるのだが、そのいづれを問はず、そのものの本來の特質の中心たるべき天然に禀(う)くる氣の最も純粹中正なものが良となり、その氣の純粹中正ならざるものが毒となるのである。而してそれ等良、毒の特異はそのものの有する如何なる條件に據つて現れてゐるかといへば、それは五形――金、木、水、火、土――となつて現れてゐる。五氣――香(かう)、臭(しう)、臊(さう)、腥(せい)、膻(せん)――となつて現れてゐる。五色――靑、赤、黃、白、黑――となつて現れてゐる。五性――寒、熱、溫、涼、平――となつて現れてゐる。五用――升、降、浮、沈、中――となつて現れてゐるのである。炎帝神農氏は實驗の基礎に立つて之を識別した。黃帝、岐伯はその基礎に據つて理論的に推究し宣揚した。更に漢、魏、唐、宋の各時代に排出した博識明哲の良醫大家がそれぞれの識見と實驗とを之に加へたので、斯学の内容はますます開展し增大されて來たのである。けれどもそれだけに神農當時に設けた三品の區分は僅に[やぶちゃん注:「わづかに」。]形骸を遺すだけとなつて、品級は淄澠(しじよう)【淄ハ淄水、山東省萊蕪縣ニ源ヲ發シテ淸水泊ニ注グ。澠水ハ山東省臨淄縣ノ西北麻大湖ニ入リ、更ニ淸水泊ニ通シテ終ニ海ニ入ル。二水味異ナレドモ合スレバ則チ辨ジ難シトイフ。】交混し[やぶちゃん注:頭注がやたら長いが、中国で「淄澠を辨ず」で「しばしばものの良し悪しを見分けることが難しいこと」指すフレーズである。]、記載の諸條項が重複するやうになつたために、事實は涇渭分たざる【涇ハ涇水、渭ハ渭水、水部甘露蜜、金部金、諸鐵器ノ註ヲ見ヨ。涇ハ濁リ、渭ハ淸ム。以テ淸濁ノ喩トス。[やぶちゃん注:別に新字の補注があり、『涇水は甘粛省に発し東南に流れて陝西省で渭水に注ぐ。渭水甘粛省に発し東流して陝西省を横断し黄河に注ぐ』とある。]】の有樣となつてゐるのである。しかし苟も[やぶちゃん注:「いやしくも」。]そのものの事實に就いての精微を詳察し、善惡を審悉[やぶちゃん注:「しんしつ」。詳しく知ること。]にすることあらずんば、いかで七方、十劑の調制を的正にして、貴重なる生命を托することが出來やうぞ。この意味から、ここに繁冗なるものは剪(けづ)り、重複せるものは除き、誤謬の點は正し、遺漏せるものは補ひ、族と類とを明に[やぶちゃん注:「あきらかに」。]區別して綱と目とを整然と配列し、穀と菜とに屬するものは除外して、凡そ草に屬するものにして醫藥に供し得るもの者六百十種を擧げ、これを山草、芳草、隰草、毒草、蔓草、水草、石草、苔草、雜草、有名未用の十類に別けて記述することとした。舊本【舊本ハ證類本草ヲ指ス。[やぶちゃん注:「證類本草」は宋代の本草書。四川省の名医であった唐慎微が、その時代までに出版されていた本草書や医方書を合併・引用して纏めた。正式名は「經史證類備急本草」で、完成年代は一一〇〇年頃と推定されている。]】には草部上、中、下三品共四百四十七種あるが、今はその三十一種をそれぞれの條下に併入して、二十三種は菜部に移入し、三種は穀部に四種は果部に、二種は木部に入れ、また木部から十四種をこの部に併入し、蔓草の二十九種中に菜部から十三種を併入し、果部から四種を併入し、外類、有名未用共二百四十七種とした【此處ニ註スル移入併入ノ數而ヲ合計スルモ、草部六百十種ノ數ニ合セズ。頗ル疑フベシ。】。
《引用終了》
以上の訳で、私は概ね、意味不明の箇所は片付いた。一つ、「五行」の並べ方が、一般に知られる「木・火・土・金・水」でないのに躓いたが、「維基百科」の「五行」を見ると、「春秋左傳」の「襄公二十七年」中の「杜預注」の「五材」の並びが、「金・木・水・火・土」なり、とあったので、よく判らんが、この順で意味があるんだろうな。あんまり興味がないので、これ以上はツッコまないことにする。識者の御教授を俟つ。
「神農本草經」漢代に書かれた最古の本草書。
「三才圖會」明の類書。明の一六〇九年に刊行された王圻(おうき)とその次男王思義によって編纂された。全百六巻。
「農政全書」明代の暦数学者でダ・ヴィンチばりの碩学徐光啓が編纂した農業書。当該ウィキによれば、『農業のみでなく、製糸・棉業・水利などについても扱っている。当時の明は、イエズス会の宣教師が来訪するなど、西洋世界との交流が盛んになっていたほか、スペイン商人の仲介でアメリカ大陸の物産も流入していた。こうしたことを反映して、農政全書ではアメリカ大陸から伝来したサツマイモについて詳細な記述があるほか、西洋(インド洋の西、オスマン帝国)の技術を踏まえた水利についての言及もなされている。徐光啓の死後の崇禎』十二『年』(一六三九年)『に刊行された』とある。光啓は一六〇三年にポルトガルの宣教師によって洗礼を受け、キリスト教徒(洗礼名パウルス(Paulus))となっている。
「畫譜」東洋文庫の巻末の「書名注」によれば、『七巻。撰者不詳。内容は『唐六如画譜』『五言唐詩画譜』『六言唐詩画譜』『七言唐詩画譜』『木本花譜』『草木花譜』『扇譜』それぞれ各一巻より成っている』とあった。]

