立原道造草稿詩篇 成長
[やぶちゃん注:底本は初回を見られたい。本篇はここで、底本の注記はここから視認出来る。それにある同全集の「第六卷 雜纂」のここを元に、初期形を示した。]
【初期形】
成 長
僕の部屋よ お前は誰より
いちばん僕を愛してゐる
けれどこの窓を入つて來られるのは北風だけだ。
◇
僕の年齡は僕をひきとめない
夜になると僕はお前のランプにさよならする
◇
僕の手は僕の形をしてゐなければならない
いつも
僕の部屋へ入つて來られるのは 北風だけだ
【改稿形】
成 長
僕の部屋よ お前は誰より
いちばん僕を愛してゐる
けれどこの窓を入つて來られるのは北風だけだ
僕の年齡は僕をひきとめない
夜になると いつも僕は
お前のランプにさよならする

